Infineon Technologiesは、SiGeプロセスを採用し、24GHz ISMバンド(24.0～24.25GHz)で動作する産業用および業務用センシングアプリケーション向け1チップレーダソリューションとして、送信チャネル×1、受信チャネル×1の「BGT24MTR11」、送信チャネル×1、受信チャネル×2の「BGT24MTR12」、ツインレシーバ「BGT24MR2」の3品種を発表した。
高エネルギー効率の照明用として、24GHz帯レーダ装置は、指定エリア内で動く物体や人を検知し、街路照明、産業用照明、オフィス照明の明るさを調整する用途に適しており、同社ではこれらの製品の適用アプリケーションとして貯蔵タンク(固体、液体)のレベル監視、照明コントロール、セキュリティシステム、インテリジェントドアオープナー(開閉装置)、産業用車両の衝突防止機能などを想定している。
また、BGT24Mxxxファミリは分解能が高いため、液体のしぶきや塵による誤検知が起きにくく、タンク用やサイロ用レベルメーターの精度を向上できるほか、ドア開閉装置でも、ドアに近づいてくる人と通行人を容易に識別することが可能だという。さらに侵入者アラームとして利用した場合、24GHz帯レーダは検出範囲が広く、一般的に使われている赤外線(IR)方式の10m2に対して最大270m2の室内カバレッジエリアを実現できるようになるとしている。
これらの1チップソリューションは、業界標準のQFNパッケージを採用しており、市販のディスクリートソリューションに比べて実装面積が最大30%減少することが可能なほか、外付け部品のマッチングや、スペースをとるRF伝送線を不要にできるため、設計が簡素化され、市場投入を迅速化することも可能になるという。
なお、3製品ともにすでにサンプル出荷と設計用スターターキットの提供が行われており、サンプル価格はBGT24MTR11が1個12.00ユーロ/16.00ドルとなっている。
