2010年を迎えるにあたって

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2009年は長引く景気の低迷により、IT業界においても厳しい一年となりました。一方で、米国のオバマ新政権の誕生や、日本の民主党政権の誕生など、大きな変革への一歩が窺える一年でもありました。IT業界では「クラウド元年」がさけばれ、多くの企業が本格的にクラウド・コンピューティングへの取り組みを開始しました。年の後半では、IT投資意欲の改善が見られ、さらにWindows7も発売されるなど、IT業界においては少し明るい話題が見えました。

デルにとっても2009年は変革の年でした。デルがこれまでも得意とし、大切としてきた「お客様の声に耳を傾ける」ことをさらに実践するため、2009年2月には先行してありました一般消費者を対象とする「コンシューマ事業部」に加え、大規模企業を対象とする「ラージエンタープライズ事業部」、医療・教育機関を含む公共機関などを対象とする「パブリック事業部」、中小・中堅企業を対象とする「SMB事業部」と、お客様にあわせた組織再編を行いました。

また、コマーシャル領域においては、ハードウェアはもとより、サービスなどの強化を通じて、ソリューションの提供を強化しました。コンシューマ領域においては、より多様化する消費者ニーズに合致した、高いデザイン性や機能性を含むパーソナリゼーションを実現しました。

さらにコマーシャル領域においては、「Efficient(効率化)」をキーワードに、デルの提唱するシンプル化、標準化、自動化を徹底することで、既存のIT資産の保守・運用にIT投資の大半を費やすのではなく、戦略的なIT投資への円滑な移行を可能にするための、製品やサービスを提供いたしました。対象となる企業の皆様のニーズに特化した製品が各事業部から提供できるようになったことは、お客様の声に耳を傾け、より大きな付加価値を提供するというデルの目指すところを実践したものとなりました。

2010年は、デルの基盤である直販モデルを保持しつつも、日本市場にあったパートナー販売モデルやリテイル販売モデルをより一層確立し、それによりさらなる成長を目指します。伝統的なコミュニケーション手法に加え、ブログやTwitterなどの新しい手法も引き続き積極的に取り入れることで、お客様の声に真摯に向き合い、それぞれのニーズに特化したソリューションや製品の提供をして参ります。また、引き続き「Efficient(効率化)」をキーワードに掲げ、お客様における戦略的かつグリーンな環境の実現を支援していく所存です。デルは、グローバルIT企業として、日本のコミュニティにより根付いた企業を目指します。