年頭所感―「変化への挑戦」

新年明けましておめでとうございます。

2010年、「庚寅(かのえとら)」にふさわしい年の始まりです。「庚寅」とは、ビジネスで表現すると方針や施策が断絶なく継続し、しかし、うまくいかないことは速やかに見直し、継続的に改善していくことを意味すると言われています。昨年取り組んできた施策、新たな方針をベースに今年はさらに前進していけると確信しています。

さて、日本オラクルは、2010年に創立25周年を迎えます。今日までの四半世紀、私たちはこの日本でお客様やパートナー企業とともに成長することに注力してまいりました。今年、次の四半世紀への第一歩を「変化への挑戦」という強い思いと共に踏み出す所存です。

今日、変化への対応なくして事業の成長は成り立たないでしょう。むしろ、このような環境下にこそ、オラクルの製品やサービスの価値提案の総合力と専門性を 強化し、お客様やパートナー企業の戦略や需要を的確かつタイムリーに把握し、これらをデリバリーする力が不可欠になってくると考えます。そのために3つの製品事業であるデータベース、フュージョンミドルウェアとアプリケーションビジネスの成長を推進し、そして、ExadataやSaaSといった新事業領域 の拡大を進めます。私たちがもつ製品ソリューションを統合し、オラクルの総合力を発揮することで、お客様のビジネスの発展に貢献してまいります。そのため に私たちが取り組む今年の施策は、大きく次の3つに集約されます。

  1. お客様に密着した営業体制の充実
  2. パートナー戦略の強化
  3. 製品事業の拡充

1. お客様に密着した営業体制の充実

お客様のことを深く理解し、より良い提案を行える営業体制を構築する為にインダストリーカットの営業組織を配置します。経営基盤のイノベーションを計画されている企業を中心に、人員を配置し、密着してIT刷新のお手伝いをします。これは、日本経済を支える主要産業分野である製造、流通、物流、金融、通信、 公共、公益、医療などに対し網羅的に取り組み、お客様の経営基盤のイノベーションへの一助となれればと考えております。

2. パートナー戦略の強化

従来の「OPN」(Oracle Partner Network)から「OPN Specialized」へと、オラクルのパートナー制度を2009年に刷新しました。この刷新によってパートナー企業とのコミュニケーション、コラボ レーションを一層強化し、お客様への価値提案の最大化を共同で推進していきます。

3. 製品事業の拡充

オラクルの製品事業は2005年のピープルソフト以降の50社を越える買収戦略によって、製品ラインナップが約10倍になるなどの変化がありました。オラ クルは、従来は分断されていたアプリケーション、ミドルウェア、データベースシステムのソフトウェア群を完備し、統合して提案する事が出来る総合的なIT 企業へと変化を遂げました。企業の成長を推進するために総合的な提案を行い、データ、プロセスとユーザ・インタフェースを最適化し、統合して提供致します。

日本オラクルは2010年も、完全でオープンで統合された製品を提案し、お客様の経営とITの課題解決に貢献してまいります。