The Open Source Initiative (OSI)の審議会は12日(米国時間)、Microsoft Public License (Ms-PL)およびMicrosoft Reciprocal License (Ms-RL)の両ライセンスをオープンソースライセンスとして認証した。両ライセンスはオープンソース定義の10基準を満たしており、今後はオープンソースソフトウェアライセンスとして扱える。

両ライセンスはかなり簡潔だ。2007年6月29日(米国時間)に公開されたGPLv3やSun Microsystemsが主に採用しているCDDL、また、一般によく使われているApache License Version 2.0Common Public License Version 1.0などのライセンスと比較しても短い。ただし、Ms-PL/Ms-RLよりも短いライセンスもあり、The BSD LicenseやThe MIT Licenseがその例として挙げられる。

「Microsoft Public License」と「Microsoft Reciprocal License」は一部をのぞいてまったく同じ。「Microsoft Public License」に次の条件を追加したライセンスが「Microsoft Reciprocal License」となっている。

(A) Reciprocal Grants- For any file you distribute that contains code from the software (in source code or binary format), you must provide recipients the source code to that file along with a copy of this license, which license will govern that file. You may license other files that are entirely your own work and do not contain code from the software under any terms you choose.

ほかのライセンスとの兼ね合いや、実際に「Microsoft Public License」や「Microsoft Reciprocal License」を使ってどのような作業が許されるのか、どういった作業は許されないのかといった説明は今後Microsoftや関係者から公表されていくだろう。主に同社やそれに関係するプロジェクトで採用されることになるとみられるが、OSIで認証されたため、それ以外のプロジェクトで採用しても問題ない。

Office Open XMLの策定をめぐる問題などからもわかるとおり、Microsoftはオープンソースコミュニティから懐疑的な眼差しで見られることが多い。しかし今回認証されたライセンスは簡潔で理解しやすく、また扱いやすいように見える。OSIや関係者からも認証工程にはなんら問題がなかったことが発表されている。