Windows Latestは6月14日(現地時間)、「Windows 11 KB5094126 BSODs some PCs (HP?), breaks OneDrive in File Explorer, and other issues confirmed」において、Windows11バージョン25H2および24H2向け6月のセキュリティ更新プログラム「KB5094126」をインストールすると起動に失敗する可能性があると報じた。
影響を受ける環境ではBitLocker回復画面またはブラックスクリーン(Black Screen of Death)を表示し、起動に失敗するという。
起動不能の原因は何か
Microsoftは本稿執筆時点で原因を公表していない。Windows Latestは症状からEFI設定や互換性の問題が関係している可能性を指摘している。
具体的にはEFIシステムパーティションの空き容量不足に関連する新しい問題との指摘だ。HPはEFIシステムパーティションにリカバリーファイルを保存するため、空き容量不足を引き起こしやすい特徴がある。
この状態でKB5094126のインストールを行うとアップデートに失敗し、セキュアブートに不具合を生じさせ、ブラックスクリーンに至る可能性があるという。この推測の真偽は定かでないが、Windows LatestはUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)のバージョンの古さを根本原因に挙げている。
- 関連記事:「HP、BIOS更新でWindows 11起動不能の不具合認める BitLockerループ発生 | TECH+(テックプラス)」、「Windows 11更新「KB5089549」のインストール失敗を修正、Microsoftが修正版公開 | TECH+(テックプラス)」
起動不能時の回避方法
Windows Latestの調査に基づく不具合の回避手順は次のとおり。この手順はWindowsが起動できない場合に有効だが、証明書が正しく更新されない可能性に注意が必要(参考:「Windows PCの『セキュアブート』証明書が2026年6月に期限切れ、更新状況の確認を | TECH+(テックプラス)」)。
- BitLockerを有効にしている場合は、回復キーを準備しておく(参考:「BitLocker 回復キーの検索 - Microsoft サポート」)
- BIOSの設定画面を表示して「セキュアブート」を無効にする
- 設定を保存して再起動する
- BitLockerの回復キーの入力を求められた場合は、最初に準備しておいたキーを入力する
- Windowsの起動完了後、セキュリティ更新プログラム「KB5094126」をインストールする
- デバイスを再起動し、BIOSの設定画面を表示する
- セキュアブートを有効にする
- 設定を保存して再起動する
セキュアブートの有効化によって繰り返し起動に失敗する場合は、無効に戻すことで起動できるようになる。この場合、セキュアブート関連の設定または証明書に不具合が生じている可能性がある。
セキュアブートを無効にしたまま使用を継続することは可能。しかしながら、セキュリティリスクが伴うため、MicrosoftまたはPCベンダーの発表を定期的に確認し、公開された手順に従って速やかな復旧を試みることが推奨される。
不具合が報告されているHP・Dell製PC
Windows Latestの調査に基づく影響を受けるPCモデルは次のとおり。
- HP EliteBook 840 G10
- HP ProBook 460 G11 / HP 460 G11
- HP Engage One Pro 15.6 G2 AiO POS
- HP ZBook
- Dell Precision
- Dell Precision 7530
OneDriveや業務アプリにも不具合
KB5094126のインストールでは、ほかにも次のような不具合が報告されている。
- ファイルエクスプローラーのナビゲーションウィンドウ、タスクトレイのアイコン、既存のショートカットからOneDriveを開くことができない。DropboxとiCloud Driveでも同様の不具合報告あり
- ユーザーアカウント制御(UAC: User Account Control)を無効にしているシステムまたはローカルアカウント環境において、エクスプローラーを使用したクラウドストレージ上のフォルダーおよびファイルへのアクセスに失敗する
- Microsoft Wordの連携機能に不具合。Dentrix、Softdentなどの一部サードパーティー製アプリが正常に動作しない
加えて、「desktop.ini」の動作不良も報告されている。これに関してはセキュリティ強化の影響によるもので不具合ではない(公式発表:「Custom folder icons or localized folder names might not appear after installing the June 2026 Windows security update - Microsoft Support」)。影響を受けた場合は、PowerShellコマンド「Unblock-File "desktop.iniへのフルパス"」を実行することで回復できる。
