英APACS(Association for Payment Clearing Services)は、英国内におけるインターネットバンキングやオンラインショッピングの利用事情を調査した最新レポートを発表した。中高年ユーザーによる利用の増加が、如実に示されている。

同レポートによれば、英国内でインターネットバンキングを利用しているユーザー数は、昨年末時点で約1,700万人。2001年末のユーザー数は約620万人となっており、5年間で174%増の伸びを記録した。一方、テレフォンバンキングのユーザー数は、昨年末に約1,570万人と、初めてネットバンキングを下回り、過去5年間の伸び率も37%増にとどまった。

昨年末の英国内のインターネットバンキングユーザーのうち、最も多かった年齢層は35~44歳で、約420万人。その後は25~34歳、45~54歳のユーザー層が続くものの、過去5年間で最大の伸び率を記録したのは55~64歳のユーザー層。2001年末は約40万人に過ぎなかった55~64歳のネットバンキングユーザーは、昨年末には425%増となる約210万人に達したという。65歳以上の年齢層も、5年間で275%増の伸びを記録している。

Sandra Quinn氏

APACSのCorporate Communications部門を率いるSandra Quinn氏は「自分の金融資産を管理するために、最近はテレフォンバンキングよりもインターネットバンキングを利用する人が増加の一途をたどっている。若者がネットバンキングユーザーの過半数を占めてはいるものの、最も増えているのは55歳以上の年齢層である。この年齢層のユーザーにも、ネットバンキングの利便性が受け入れられるようになってきた」とコメントしている。

なお、同調査では、英国内の昨年のオンラインショッピング利用者数が約2,830万人となり、インターネットバンキングを利用しているユーザーは、利用していないユーザーと比較して、インターネット上での年間購入回数が倍増する傾向が見られたことも示されている。