タッチパッドの課題にトラックボールという回答

初期のレッツノートの代名詞といえたのが、トラックボールの採用である。

トラックボールとは、ボールを回転させて、カーソルを動かすことができるポインティングデバイスで、レッツノートの前身となった「PRONOTE jet mini」にも採用されていた。

  • 初めてトラックボールを搭載したレッツノート「AL-N2」

    初めてトラックボールを搭載したレッツノート「AL-N2」

レッツノートの第1号機となった「AL-N1」では、タッチパッドを採用していたが、発売直後から、精度が低く、操作しにくいとの指摘が相次ぎ、次期モデルの製品化においては、課題のひとつになってした。

精度が低いのには理由があった。

「AL-N1」では、筐体そのものをB5サイズへと小型化し、手前部分には、2つのバッテリーが両側から挿入できるレイアウトを採用した。その結果、タッチパッドが搭載できるスペースが限定され、一般的なノートPCに搭載されているタッチパッドに比べると、4分の3程度のサイズのものを採用せざるを得なかったのである。

パナソニックでは、「AL-N1」に搭載できるように、タッチパッドを特注。発売直前まで、ファームウェアの書き換えやチューニングを繰り返し、精度向上を図ったが、残念ながら、開発チームが満足できるものには仕上がらなかったのが実態だった。

技術者の一人が、「AL-N1」の販促のために店頭に立っていたところ、年配の客がこう話しかけてきたという。

「このパッドは、ちゃんと動かない。天下の『ナショナル』(当時のパナソニックが使っていたブランド)がこんなものを作っては駄目だ」

技術者は、自ら気がついていたこととは言え、面と向かって言われた苦言に大きなショックを受けた。

そして、レッツラーたちの評価も厳しかった。技術者が内緒で立ち上げたニフティの「裏会議室」でも、最も評価が低かったのが、このタッチパッドであった。

レッツノートの次の進化においては、タッチパッドの課題を解決することが最優先のテーマとなっていたのだ。

ある日、技術者の一人が、東京・秋葉原の販売店を回っていると、展示されていたコンパックの法人向けノートPC「ARMADA(アルマダ)」シリーズが目に入ってきた。同製品は、タッチパッドを標準搭載していたが、その部分がモジュール化されており、これを取り外し、オプションのトラックボールモジュールに入れ替えることができる構造を採用していたのが特徴だった。

先に触れたように、トラックボールは、もともと「PRONOTE jet mini」でも採用していた経緯がある。ただ、その時には、構造上、キーボードの右上に配置しなくてはならず、使い勝手は決していいとはいえなかった。また、ゴミが溜まりやすく、掃除をしないと操作ができなくなるという課題もあった。

だが、アルマダシリーズが採用していた光学式トラックボールであれば、これらの問題を解決できると判断。さらに、レッツノートの開発チームのなかには、大学時代にマンマシンインターフェースの研究を行い、カーソルの移動が速く行えるポインティングデバイスとして、トラックボールに着目していた技術者がいたことも、トラックボールの採用検討を本格化する理由のひとつとなった。

このトラックボールを開発していたのが、スイスに本社を持つロジテック(日本ではロジクール)である。ボールには、ベルギーのビリヤードメーカーであるサルクが製造したものを使っていた。クリックボタンが左右に配置されるのではなく、ボールを挟んで上下となっているのは「アルマダシリーズ」と同じだ。ここからも同じデバイスメーカーから調達したことがわかる。

当初は、パナソニックに供給する数を用意できないと断られたが、グローバル企業のパソコン事業に比べて、レッツノートの事業規模が小さいことを理由に頼み込み、一定の数量を確保できたという逸話が残っている。

問題は、コストの高さだった。それを巡って、社内の意見は、採用派と非採用派は二分した。しかし、「AL-N1」での操作性の課題を解決し、より使いやすさを追求するにはトラックボールしかないと判断し、調達部門などの反対を押し切って、開発チームは、半ば強引にこれを採用したのである。

いざ蓋を開けてみると、反対派の声をすべてかき消すほどの反響だった。トラックボールを搭載し、1997年6月に発売した「AL-N2」は、使い勝手の良さもあり、大きな評判となったのだ。また、コストダウンの努力もあって、当初の想定よりも、本体価格への影響を抑えられたことも功を奏した。

そして、トラックボールを採用した国内PCメーカーがほかになかったこともあり、これが、レッツノートを象徴するポインティングデバイスとして評価されるようになり、販売台数の増加にも弾みをつけることができたのだった。

サブノートとトラックボールの組み合わせは最適なものになったともいえる。

「薄くて、お洒落」の衝撃、トラックボールからホイールパッドへ

レッツノートの象徴となり、使いやすさでは高い評価を得ていたトラックボールだったが、ある出来事がきっかけとなり、いきなり非搭載に向けた議論がはじまった。

それは、ソニーのサブノート「VAIO NOTE 505」の登場だった。

薄くて、お洒落なデザインを採用した「VAIO 505」を指名購入するユーザーが増えるなかで、パナソニックは、それに対抗するように、1998年6月には、直径を18mmから16mmに小型化したトラックボールを採用した「CF-S21」を発売し、薄型化を図ったが、一定の厚みが必要となるトラックボールを採用している限り、薄さには限界があり、VAIOの勢いには追随することができなかった。

  • 初めてトラックボールを搭載した「AL-N2」の後継機として、1998年6月に発売したレッツノート「CF-S21」

    初めてトラックボールを搭載した「AL-N2」の後継機として、1998年6月に発売したレッツノート「CF-S21」

  • トラックボールの上下にクリックボタンがあるのが特徴だった

    トラックボールの上下にクリックボタンがあるのが特徴だった

  • トラックボールに使用されていたボール。ベルギーのビリヤードメーカーが製造してものを採用

    トラックボールに使用されていたボール。ベルギーのビリヤードメーカーが製造してものを採用

開発チームのなかでは、「VAIOのような薄さを実現するには、トラックボールの搭載を止めざるを得ない」といった機運が自然と広がっていった。

1998年11月、パナソニックは、トラックボールを搭載した「CF-S22」とともに、タッチパッドを採用したスリムモデル「CF-S51」を兄弟製品として同時に投入。さらに、1999年9月に発売した「CF-A1」では、タッチパッドに一本化し、トラックボールはラインアップから消えることになったのだ。

このときに発売した「CF-A1」は、「Let's note」のロゴを現在のものへと変更。PIAFS(PHS)による専用ルーターによる宅内ワイヤレスの実現と、ピアノのような光沢天板が話題を集めるなど、次代のレッツノートの方向性を示すパソコンであった。

つまり、パナソニックは、次世代のスタートを担う象徴的な製品において、トラックボールの採用を見送ったというわけだ。

しかし、パナソニックには、まだ迷いがあった。

2000年6月には、一部ユーザーからの声を背景に、再び、トラックボールを搭載した「CF-B5」を発売して、復活させたのだ。

起死回生を狙ったものの、VAIOが切り拓いたスリムノート全盛の時代において、デザイン性で見劣りしたトラックボール搭載モデルは、とくに店頭展示ではその差が際立ち、販売数量は伸び悩んだ。

後継となるH”IN(エッジイン)搭載モバイルノート「CF-A2」(2001年6月発発売)では、再びトラックボールを廃止。だが、その後継モデルとなる「CF-A3」(2002年3月発売)ではトラックボールを三度(みたび)採用。結果として、売れ行きは伸びずに、これが、レッツノートにおけるトラックボール搭載モデルとしては最後となった。

とはいえ、トラックボールは、レッツノートを象徴するポインティングデバイスである。

レッツノート復活の狼煙となった「CF-R1」では、それを継承するような形で、デザイナー主導による新たなポインティングデバイスが考案された。

それが「ホイールパッド」である。

一般的に四角い形状のタッチパッドを丸い形状としたもので、トラックボールの丸いイメージを継承したものである。

  • 2002年3月に発売した「CF-R1」で初めて搭載したホイールパッド

    2002年3月に発売した「CF-R1」で初めて搭載したホイールパッド

そして、この形状は、想定以上に操作性を高めることにも貢献した。

指で、ホイールパッドのふちを円状になぞることで、画面をスクロールすることができる。右回りになぞると下スクロール、左回りになぞると上スクロールするといった具合だ。また、Ctrlキーを押しながらホイールパッド上部をなぞることで、拡大縮小ができ、2本指、3本指、4本指でのマルチタッチにも対応している。

ホイールパッドが考案された際、新たな形状のポインティングデバイスの使い勝手や、新たな使い方を社内で検証した。

この検証は、35歳以下の社員だけに限定して実施したという。これまでのポインティグデバイスが優れているという先入観を持つ世代ではなく、新たな発想、新たなアイデアで、ホイールパッドならではの使い方を発見できる世代に可能性を託したのだ。そうしたなかで、ふちを円状になぞることで、画面をスクロールするというホイールパッドならではの使い方が提案されていった。検証結果も上々であり、その結果、世の中にはないホイールパッドが誕生することになったのだ。

ホイールパッドは、2002年3月に発売した「CF-R1」で初めて搭載されて以来、現在でも、レッツノートに採用されている。

  • 最新の「CF-SC7」で採用しているホイールパッド。大口径化されているのがわかる

    最新の「CF-SC7」で採用しているホイールパッド。大口径化されているのがわかる

「CF-R1」を発売した時点では、ホイールパッドは、世の中にはない形状であったため、四角いタッチパッドの上に、円形のリングを載せて完成させるという苦肉の策から始まっている。だが、その後は、専用デバイスとして、ホイールパッドの開発、生産を行い、さらに、すべての機種において、ホイールパッドの大型化を推進。当初は直径が43mmだったものが、現在では直径64mmへと、約2.2倍に拡大している。

いまでは、ホイールパッドを見るだけで、レッツノートとわかるほど定着している。トラックボールのデザインをヒントに生まれたホイールパッドは、まさに、レッツノートの代名詞となるポインティングデバイスとなっている。

ホイールパッドは、操作性を高めながら、これからも進化を続けていくことになるという。

クルマのボンネットから閃いた軽くて丈夫な天板構造

もうひとつ、レッツノートのデザインで象徴的なのが、「ボンネット構造」の天板である。 これも、2002年3月に発売した「CF-R1」で初めて採用したものであり、現在でもレッツノートを象徴するデザインのひとつとなっている。

  • 「CF-R1」のボンネット天板。「シングルボンネット」と呼ばれる

    「CF-R1」のボンネット天板。「シングルボンネット」と呼ばれる

「CF-R1」では、ビジネスモバイルを実現するため、徹底的な軽量化が図られたのは連載第6回目で触れた通りだ。実際、競合他社のサブノートが1.3kg前後であったのに対して、960gという軽さを実現している。

開発チームは、試作段階では、強度は後回しにして、どこまで軽くできるかに挑戦した。それによって、目標としていた1kg以下を実現する可能性は確認できた。だが、パナソニックが定める品質を実現するには、改良しなくてはならない余地が大きかった。とくに、筐体を軽くするために材料を薄くしたことで、それらを維持しながら、いかに強度を高めるかが課題となっていたのだ。

休日のある日――。技術者の一人が、自宅の近所を散歩していた。

「軽量化」と「強度」という相反するテーマの両立において、突破口が見いだせず、壁にぶつかっていた技術者にとって、休日でさえも、レッツノートのことが頭から離れることはなかった。

交差点で信号待ちをしているとき、目の前を走り抜けるクルマのボンネットに段差があることに気がついた。

「なぜ、クルマのボンネットはあんな形状なのか」

調べてみると、1枚板でありながら、段差をつけることで強度を高めていることがわかった。1枚の紙ではペラペラで立てることはできないが、折り目をつけると強度がつき、紙を立てることができるのと同じ仕組みだ。

「これをパソコンの天板に応用すれば、材料を薄くしても、筐体の強度を高めることができるのではないか」

技術者は、早速、実験をしてみた。

すると、凹凸を付けた天板は、想定通りに、軽量化と強度の向上を両立できることがわかったのだ。

だが、ノートパソコンとしては奇抜なデザインである。フラットな天板が一般的とされるなか、凸凹な天板は異様ともいえた。しかも、本体そのものの厚みが増すことになるのは明らかだ。ボンネット構造の採用については、社内では賛否両論があった。

レッツノートの復活を目指す「CF-R1」で、開発チームが最優先したのは軽量化だ。議論を重ねた結果、最終的には、軽量化を実現する切り札として、ボンネット構造を採用することを決定したのだ。

この異例ともいえるデザインは、その後、レッツノートの頑丈さを象徴するデザインとしてユーザーから高く評価され、いまでも継承されている。

レッツノートに採用したボンネット構造は、常に進化を繰り返してきた。

これは強度の維持と、薄型化、軽量化という相反する要件を両立することへの挑戦でもある。

  • 第1世代から第4世代まで、レッツノート「ボンネット構造」の進化をまとめた図

    第1世代から第4世代まで、レッツノート「ボンネット構造」の進化をまとめた図

第1世代となる「CF-R1」で採用したボンネット構造は、のちに「シングルボンネット」と呼ばれ、中央の膨らんでいる部分がひとつで、大きな段差を持たせていた。

当時は、手探り状態の研究であったのに加え、シミュレーション技術が発達していなかったこと、天板に使用しているマグネシウム合金の加工技術が進化していなかったこともあり、試作機を作っては試験を繰り返して、改良につなげるといった地道な取り組みが行われていた。まさに苦労の連続のなかで生まれてきた構造だった。

それから約1年後となる2003年6月に発売した「CF-W2」では、ボンネットの膨らみ部分にV字型に2本の溝を加えることで、さらに強度を高めた「ダブルボンネット」へと進化させた。これが、第2世代のボンネット構造となる。

第2世代では、ねじれや曲率を付与するといった改良を加えることで頑丈性能をさらに向上させていった。

  • 第2世代の「ダブルボンネット」を採用した「CF-W4」。2005年5月に発売した

    第2世代の「ダブルボンネット」を採用した「CF-W4」。2005年5月に発売した

  • 「ダブルボンネット」を採用した「CF-W4」では、初めて耐加重100kgfを実現。説明会では女性がレッツノートの上に座るデモンストレーションが行われた

    「ダブルボンネット」を採用した「CF-W4」では、初めて耐加重100kgfを実現。説明会では女性がレッツノートの上に座るデモンストレーションが行われた

今も続くボンネット構造の進化、しかしレッツノートから消える未来も?

ボンネット構造の進化はさらに続いた。

2009年10月に発売した「CF-S8」では、第3世代となる「ストライプボンネット」を採用したのである。

この頃から、シミュレーション技術が発達し、加工技術も進化。必要な箇所だけ分厚くして強度を高め、それ以外の部分は、薄くすることで、強度を下げることなく、より軽量化できたり、ボンネットの段差を少なくしたりすることが可能になったのである。

  • 第3世代となる「ストライプボンネット」を採用した「CF-S8」。段差が小さくなり、鞄からの取り出しやすさを訴求した

    第3世代となる「ストライプボンネット」を採用した「CF-S8」。段差が小さくなり、鞄からの取り出しやすさを訴求した

  • 「CF-S8」の内部構造。新たなボンネット天板も差別化のひとつだ

    「CF-S8」の内部構造。新たなボンネット天板も差別化のひとつだ

2012年2月に発売した「CF-SX1」では、スリムタフボンネット構造を採用し、強度が必要な部分にだけ厚みを加えながら、さらなる薄型化と強度の両立を実現した。さらに、2015年10月に発売した「CF-SZ5」からは逆ドーム型ボンネット構造を採用することで、頑丈性を保ちつつ軽量化を実現。中央部分が少しだけへこんだ「すり鉢」状に仕上げることで、従来に比べて天板を薄肉化し、軽量化しながら、76㎝動作落下試験、30cm 26方向落下試験、100kgf加圧振動試験の3つの厳しい試験をクリアする強度を維持してみせた。

  • 2012年2月に発売した「CF-SX1」

    2012年2月に発売した「CF-SX1」

  • 「CF-SX1」では、スリムタフボンネット構造を採用

    「CF-SX1」では、スリムタフボンネット構造を採用

そして、2019年10月に発売した「CF-QV8」では、第4世代となる「シンプルボンネット」へと進化した。2in1パソコンとして、開発した同製品は、液晶部分を回転させて、天板と背面が重なっても、ぴったりと合わせることができ、天板の段差を感じさせない構造を実現している。

逆ドーム型ボンネット構造、スリムタフボンネット構造に加え、より進化したシミュレーション技術を活用することで設計工程を進化。頑丈性を犠牲にすることなく、軽量化と天板デザインのシンプル化を実現している。

  • 2019年10月に発売した「CF-QV8」では、第4世代となる「シンプルボンネット」へと進化した

    2019年10月に発売した「CF-QV8」では、第4世代となる「シンプルボンネット」へと進化した

また、2022年11月に発売した「CF-SR3」では、先端側に向けて収束するような形状にすることでQVシリーズに比べて、よりシンプルなボンネット形状を実現した。ボンネットの段差が少ないため、強度が落ちたように見えるが、天板内部には補強リブを入れ、より強度を高めているのだ。

こうした進化を続けるなかで、ボンネット構造でありながらも、よりフラットな天板へと変化。2007年の「CF-W7」では約24.9mm(最薄部)/45.3mm(最厚部)だった厚みは、2022年の「CF-SR3」では約19.9mmへと薄型化。鞄に入れにくいといった課題や、若い世代から寄せられた「天板に段差があるため、シールが貼りにくい」という課題も解決できるようになった。

  • 2022年11月に発売した「CF-SR3」では、先端側に向けて収束するような形状を採用

    2022年11月に発売した「CF-SR3」では、先端側に向けて収束するような形状を採用

  • 「CF-SR3」はさらに段差が小さくなったことで、バッグへの出し入れがしやすくなった

    「CF-SR3」はさらに段差が小さくなったことで、バッグへの出し入れがしやすくなった

もちろん、レッツノートの頑丈さは、ボンネット構造による天板だけで実現されているものではない。頑丈に向けた様々な技術や工夫による組み合わせで進化しているのだ。たとえば、2014年10月に発売した「CF-RZ4」のパームレスト部に採用したVHフレームストラクチャーはそのひとつだ。厚みを部位ごとに調節し、強度が必要な部分は0.55~0.8mmと厚くし、その他の部分は0.4mmと極限まで薄肉化。厚い箇所をしっかりとネジ止めすることで、軽量化を維持しながら、強度を確保している。

  • トップキャビネットには、厚みを部位ごとに調節したVHフレームストラクチャーを採用

    トップキャビネットには、厚みを部位ごとに調節したVHフレームストラクチャーを採用

ボンネット構造だけが、レッツノートの頑丈を実現しているわけではないのは明らかだ。

ただこれは、言い換えれば、レッツノートが目指している頑丈性を実現できるのであれば、ボンネット構造にこだわる必要はないともいえる。

同社では、「パナソニックは、ボンネット構造のレッツノートを作りたいわけではない。軽量と頑丈を両立するための手段のひとつがボンネット構造である。他の方法によって、目指す頑丈性が実現できるのであれば、ボンネット構造にはこだわらない」とする。

材料と技術の組み合わせによって、ボンネット構造を超える軽量と頑丈を高い水準で実現できるようになれば、もしかしたら、レッツノートからボンネット構造が消えるときが訪れるのかもしれない。

  • 2026年4月に発売した「CF-SC7」のボンネット天板には段差がほとんどない

    2026年4月に発売した「CF-SC7」のボンネット天板には段差がほとんどない

  • 右が2005年5月に発売した「CF-W4」のボンネット天板。第2世代にものとなる。左は2026年4月発売の「CF-FC7」のボンネット天板

    右が2005年5月に発売した「CF-W4」のボンネット天板。第2世代にものとなる。左は2026年4月発売の「CF-FC7」のボンネット天板