フジテレビジョン(以降フジテレビ)はNTTドコモと共同で、2020年を目処にサービス提供開始を目指している第5世代移動通信方式、いわゆる“5G”の実証実験のひとつの形として、公益社団法人 日本プロサッカーリーグと協力して「ジオスタ 2018 JリーグYBCルヴァンカップFINAL」を開発。2018年12月6日から12月7日の2日間、東京ビッグサイトで開催される「DOCOMO Open House 2018」にて、本コンテンツを一般公開する。

今回一般公開される「ジオスタ 2018 JリーグYBCルヴァンカップFINAL」は、2018 JリーグYBCルヴァンカップの決勝、湘南ベルマーレと横浜F・マリノスの試合の様子がテーブルの上のARで再現するというもの。試合会場となった埼玉スタジアム2002に設置した複数のカメラ映像から選手やボールの位置情報を解析、取得した位置情報とユーザー視聴端末の前後左右、上下およびその3軸に沿った回転の動きを指す動き"6DoF"情報を元に、サーバー上で試合の様子をCG化しARによる新たなスポーツ観戦の姿を提案している。5Gの高速・大容量・低遅延という特性に加え、コンピューティングの大部分をクラウドサーバーに割り振ることで端末依存の低いリアルタイムAR観戦ができる。

  • 開発中の画面(フジテレビ資料より)

    開発中の画面(フジテレビ資料より)

フジテレビとNTTドコモは、かねてより5Gの利活用方法を協力して模索しており、今年春開催された無線通信技術の研究開発に焦点を当てた国内最大級の専門イベント「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2018」において、新しいスポーツ観戦体験を楽しむことができる「Diorama Stadium 2018」と題された展示を行っていた。その際、コンテンツとして用意されていたのは、ゴルフ中継や国内フォーミュラレースの様子をARによって付加情報をユーザーに提供したりカメラ映像を自由に切り替えることを可能としていた。5Gの具体的な利活用シーン、そして5Gで拓ける未来を身近に感じさせてくれる両社の取り組みからは、目が離せそうにない。