5つのdAppサービス、海外も視野に

同社ではLINK Chainを基盤とし、LINK Pointを利用することができる5つのdAppサービスを順次提供を開始する。これにより、LINE Token Economyでユーザーのアクションが適切な評価を受け、それによりサービスが成長するような共創の構築を目指す。

提供を開始するサービスは「知識共有」「未来予想」「商品レビュー」「グルメレビュー」「スポットレビュー」の5つカテゴリ。知識共有プラットフォーム「Wizball」と未来予想サービス「4CAST」は、β版を9月より先行公開している。

また、商品レビュープラットフォーム「Pasha」、グルメレビュープラットフォーム「TAPAS」、ロケーションSNSプラットフォーム「STEP(仮)」は2018年第4四半期~2019年第1四半期にローンチを予定している。

LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏は5つの領域からスタートすることに関して「ユーザーニーズが高く、参加型で成長している領域であり、そこにdAppのアプローチでLINKを用いて参入していく」と意気込みを語る。

  • LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏

    LINE 取締役 CSMOの舛田淳氏

Wizballは、知識共有のためのQ&Aプラットフォームとなり、サービスの価値向上に貢献したコミュニティメンバーと価値を分かち合うことでインセンティブが付与され、ユーザー同士がよりよい情報共有環境を創り上げていくことを目指す。アプリ版の提供は10月下旬を予定している。

  • 「Wizball」の概要

    「Wizball」の概要

4CASTは、コミュニティ内で未来に起きることを予想して楽しむプラットフォームとなり、参加ユーザーの知識や知恵をベースに参加者が予想し合うことで、精度の高い未来予想ができるという。サービス内でのアクションを通して、サービスの価値向上に貢献したユーザーは、LINK Pointをインセンティブとして得ることを可能とし、2019年にユーザーによるトピックを追加する。

  • 「4CAST」のイメージ

    「4CAST」のイメージ

Pashaは、画像認識技術により、身の回りにあるさまざまな商品の写真を撮ることでレビュー・検索できるプラットフォームとなり、調べたい商品の写真を撮るだけでPashaのデータベースから商品情報を検索することができる。データはユーザーが投稿した情報で構成されており、投稿・レビューなどのアクションをしたユーザーには、インセンティブが付与される仕組みとなる。

  • 「Pasha」のイメージ

    「Pasha」のイメージ

TAPASは、日本全国にある飲食店の情報を共有することができるグルメレビュープラットフォーム。ユーザーは、実際にお店に訪れた際のレシートをカメラで読み込むことで「評価」「コメント」「写真」などを投稿できるため信頼性の高いレビューとして共有されるという。投稿・レビューなどのアクションをしたユーザーには、インセンティブが付与される仕組みとなっているほか、店舗情報や食べたメニューはレシート読取り時に自動的に反映される。

  • 「TAPAS」のイメージ

    「TAPAS」のイメージ

STEPは、レジャーや旅行などで訪れた場所の思い出を共有するSNSプラットフォームです。アップした写真に位置情報とタグを入力することで、旅行の思い出をBOOKとしてまとめることができる。さらに、BOOKを公開すれば旅行情報として、そのほかユーザーと共有することを可能とし、閲覧されればされるほどBOOKの評価が上がりインセンティブを受け取ることを可能としている。

  • 「STEP」のイメージ

    「STEP」のイメージ

今後、dAppサービスの展開として舛田氏は「第2フェーズは既存のLINE LIVEやLINEマンガなど、われわれのCGMサービスと連携し、第3フェーズではサードパーティへの開放を計画している」と、強調した。

  • 開かれたエコシステムとして外部にも開放していく

    開かれたエコシステムとして外部にも開放していく

また、同氏は「ユーザーに発行しているLINEポイントは3億ポイント以上に達しており、LINE Token Economyは日本だけに閉じたものではない。今後は順次、海外にも展開し、12月にはデベロッパー向けのツールキットのリリースを予定している。そして、2019年にはパブリックブロックチェーンやdAppsサービスも拡大するなど、段階的にエコシステムをアップデートしていく」と、今後の展望を語っていた。

  • LINE Token Economyの今後のリードマップ

    LINE Token Economyの今後のリードマップ