電通国際情報サービス(ISID)は7月23日、仮想通貨に関するトレンド情報を、AIにより自動収集し配信するサービス「CRYPTALS(クリプタルズ)」を開発し、無料で一般公開する実証実験を開始した。

同社は、ブロックチェーン技術ならびにトークンエコノミーの可能性に注目し、金融分野だけではなく、農業など非金融分野での社会適用に向けた実証実験を行っており、トークンエコノミーの社会実装においては中央機関が介在しない情報流通環境が成功のための重要な要素であるという。

今回、開発したCRYPTALSのサービス名は「仮想通貨(Crypto Currency)」と、経済の基礎的条件を指す「ファンダメンタルズ(Fundamentals)」を由来とし、仮想通貨業界において利用者の信頼に足る経済指標を確立することで、情報流通を通じて健全な市場形成に貢献していくことを目指す。実証実験では、CRYPTALSを広く一般公開して利用者の反応を収集・分析し、仮想通貨におけるファンダメンタルズ情報提供サービスの実現可能性について検証する。

twitterでつぶやかれている世界中のツイートから、多くのユーザーに注目されるツイートやキーワードを、AIを用いたアルゴリズムによりリアルタイムで収集し配信し、同社が独自に開発した「Buzz Topics」「Trend Words」「Sentiment Analytics」3つの機能を無料で提供する。

Buzz Topicsでは、仮想通貨のトレンドに敏感なインフルエンサーを独自のアルゴリズムを用いて抽出し、インフルエンサーのツイートをリアルタイムに配信。トレンドに敏感なインフルエンサー達がどのような発信をしているか、どのような情報に着目しているかを知ることができるという。

Trend Wordsに関しては、インフルエンサーのつぶやきをリアルタイムで分析し、過去1時間の間に多く使われているキーワードをランキング形式で抽出することで、変化の早い仮想通貨の環境において最新の動向を上位のキーワードから垣間見ることを可能としている。

Sentiment Analyticsについては、インフルエンサーが仮想通貨のトレンドに対して、ポジティブな感情で情報発信しているのか、ネガティブな感情で情報発信しているのかを分析しビジュアルに表示。仮想通貨の今後の動向について、インフルエンサーがどのような印象か推察することができるという。

同社では、実証実験期間終了後、サービスの効果検証を実施し、将来のサービス化の検討していく方針だ。