Part 3 : 2P/3P Phenomの性能

このパートでのグラフ中の表記は、

Phenom 2P : Phenom 9900でTri-Core動作
Phenom 3P : Phenom 9900でDual-Core動作
Athlon 64 X2 : Athlon 64 X2 5000+

となっている。

Sandra XII

まずSandraであるが、消費電力比較の所でも述べたとおり、Tri-CoreだとSandraが動作しない(システム情報を確認に行ったまま帰ってこなくなってしまう)ので、ここに限りPhenom 2PとAthlon 64 X2の比較である。要するに新旧のDual Coreを並べての性能ひかくという形だ。

グラフ83

グラフ84

まずArithmeticとMulti-Mediaの結果をグラフ83と84に示す。このテストはL3キャッシュの存在もあんまり関係ないので、もっぱらコアそのものの性能比較となる。結果はご覧の通りで、多少性能があがるものと、殆ど変わらないもの、若干とは言えスコアが下がるものの3種類が存在することがわかった。特にWhetstone Javaでは結構激しく性能が下がっており、これがどんな要因によるものはもう少し調査したかったところだ。またMulti-Mediaの.NETやJAVAの性能には差がついておらず、プラットフォームによってはまだ性能を引き出すための作業が必要になることをうかがわせるものもあった。とはいえ、全般的にはAthlon 64 X2をPhenom 2Pに交換するだけで、幾ばくかの性能アップが期待できる事をうかがわせる結果と言える。

グラフ85

グラフ86

グラフ87

グラフ88

Cache and Memory(グラフ85)、あるいはLatency(グラフ86、87)の結果は、前編の繰り返しになるので深くは突っ込まないが、優秀なスコアと言える。Multi-Core Efficiency(グラフ88)では、L1でHitする領域では(L3までの排他制御を考えなくても良いためか)Athlon 64 X2がやや有利だが、L2 Hit以降では圧倒的にPhenom 2Pが有利である事が判る。