「簡易金型ですか?」というご質問を良くいただきます。プロトラブズではアルミ合金製の金型を製作していますが、金型構造は鉄製の金型と同様であり、エンジニアリンググレードも含め幅広い樹脂の射出成形に対応しています。アンダーカット形状はスライドや置き駒を使用し、インサート成形にも対応しています。以下に射出成形のプロセスを簡単にご紹介します。

  1. ホッパーを通して樹脂ペレットが成形機に供給される。
  2. 熱せられたシリンダー内でスクリューが回転しながら樹脂ペレットが溶融される。
  3. スクリューによって金型内に溶融した樹脂を流し込む。
  4. 金型内で樹脂が固化したら、金型が開き、成形パーツが金型から押し出される。

このような射出成形品を、最短納期1日、標準納期10日で実現するのがプロトラブズの大きな特長です。このスピードを可能にしているのが3D CADデータを解析することによって成形性、費用、金型の加工パスなどを自動で割り出す独自のプログラムとシステムです。

図1 射出成形機の構造

プロトラブズが提供しているサンプルの中で、射出成形金型の構造や成形の仕組みをご紹介しているのが「金型ミニチュア模型」です。

図2 金型ミニチュア模型

金型ミニチュア模型は各部を色分けし、それぞれの成形の役割について説明書付きで分かり易く解説しています。

図3 金型ミニチュア模型分解図

おおまかには図3のように、緑色の固定側金型(キャビ側)、水色の可動側金型(コア側)、そして赤色のスライドと呼ばれる金型部品があり、黄色の成形パーツを構成します。この黄色の成形パーツは、白色のエジェクタ―ピンで金型から押し出されます。この仕組みを体感することで、射出成形金型の構造や成形方法を簡単に理解することができます。なお、黄色の成形パーツは意図的に肉厚を不均等にしてあるため、ヒケの現象を確認することもできます。

金型ミニチュア模型をまだ入手されていない方は、こちらからお申し込みください。無料で差し上げております。模型はプロトラブズで成形した8つのパーツで構成されています。お届けするときは組み立てた状態になっていますが、解体すれば各成形パーツのデザインや嵌合方法についてもご確認できます。

ご参考:

樹脂部品設計ガイド
ProtoQuote(R)無料解析&見積り

本コラムは、プロトラブズ合同会社から毎月配信されているメールマガジン「Protomold Design Tips」より転載したものです。