Nexgen Japanとフジテックス、セルフィットは11月4日、企業のサプライチェーンマネジメント(SCM)を診断し、改善につなげる実証実験(PoC)を開始したと発表した。3社は、AIを活用した「SCM経営診断」と、物流統括管理者(CLO)向けダッシュボードの開発・検証に取り組む。
AIでSCMの課題を診断、改善策を提示
今回の取り組みでは、3社がそれぞれの知見を持ち寄り、物流・SCMの状況や課題を可視化する。その上で、改善策の検討から実行、運用の定着までを一貫して支援するサービスの実証を進める。
役割分担として、Nexgen Japanはロジスティクス分野におけるAI開発とデータ分析基盤を担当する。物流・産業分野で約40年の実績を持つフジテックスは、資材や設備、運用面の課題を抽出し、現場で運用できる改善策を検討する。一方、セルフィットは、配送インフラやラストワンマイル領域の知見を提供する。
こうした3社の知見を生かし、SCM経営診断ではサプライチェーン全体を分析して、ボトルネックとなっている箇所を特定する。さらに、現場のデータに基づいて改善策を提示し、その後の運用定着まで支援するという。
荷待ち時間など3指標をダッシュボードで可視化
SCM経営診断に加え、3社は、経営層がSCMの状況を把握し、意思決定に活用できるCLOダッシュボードを開発・検証する。物流現場のさまざまなケースに対応できるデータ収集の仕組みを整え、複雑な物流データを分かりやすく表示するとしている。
ダッシュボードでは、改正物流効率化法で把握が求められる「荷待ち時間」「荷役時間」「積載率」の3指標を可視化する。また、企業固有の経営課題に応じた指標も表示できる仕組みを検討している。
さらに、同法に基づく定期報告の対象となる企業に向け、データの自動集計から報告書の作成までを支援する体制も整える。物流業務を外部へ一括して委託したことで現場の状況を把握しにくくなっている企業や、拠点・部門ごとにデータが分断され、サプライチェーン全体の状況を把握できていない企業などを支援対象として想定する。
プロジェクトの第1段階として、フジテックスの物流現場のデータを利用したPoCと効果検証を進めているという。また、3社は2026年12月から、SCM経営診断とCLO向けダッシュボードを対象とする「物流DXアセスメント」を開始するための準備を進めるほか、PoCに参加する企業を募集するとしている。
