村田製作所とアクセンチュアは10月28日、AI・データを活用したモノづくり変革に向け、3年間の戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。製造現場や関連業務へのAI実装に加え、IT基盤・ガバナンス、人材・体制の強化を進める。
3つの領域で変革を
今回の取り組みでは、村田製作所のモノづくりにおける品質と生産性の向上を図る。需要変化への対応力の強化も目指す。
両社は、主な取り組みとして3つの領域を掲げている。「AIの実装とデータ活用によるモノづくりの競争力強化」「AI活用を支えるIT基盤・ガバナンスの強化」「AI活用を担う人材・体制の強化」である。
製造現場にAIを実装、データに基づく品質管理を高度化
1つ目は、製造現場や関連業務におけるAI実装とデータ活用だ。村田製作所が蓄積してきた技術や知見、データと、アクセンチュアが持つAI・データ活用や業務変革に関する知見を組み合わせる。
具体的には、データに基づく品質管理を高度化。デジタル空間上での検証を通じ、需要変化への対応力も強化するという。 アクセンチュアは、この取り組みを熟練技術者が持つモノづくりの技能の継承にもつなげる考えだ。製造業の持続的な競争力強化への貢献も目指すとしている。
AIを継続利用するためのIT基盤とガバナンスも整備
2つ目は、AI活用を支えるIT基盤とガバナンスの強化である。村田製作所は、保有するデータや知的財産を保護・活用するためのガバナンスを強化。ITアーキテクチャや開発・保守プロセスも整備する。AIを実証段階で終わらせず、継続的な事業成果につなげられる基盤の構築を目指す。
3つ目は、AIを活用する人材と体制の強化である。社員がAIを利用しながら、高度な判断や改善、新たな価値の創出に取り組める環境を整備。AIを活用した変革を現場から継続的に進めるための人材・体制も強化する計画だ。
報酬の一部を成果指標と連動、RDEで変革を推進
今回のパートナーシップでは、両社が共通の成果目標を設定する。さらに、一部の取り組みでは、アクセンチュアへの報酬の一部を成果指標の達成度に連動させる仕組みを採用する。
プロジェクトの推進には、アクセンチュア独自のアプローチ「RDE(Reinvention Deployed Engineer)」を用いる。RDEでは少人数のチームが現場と一体となり、小さな単位で変革を実行。業務への定着と成果創出までを短いサイクルで繰り返すとしている。
両社はAIの実装だけでなく、それを支えるデータ基盤や組織なども含めた変革を進める。村田製作所は、品質や生産性の向上をはじめとする事業成果の創出を目指すとしている。
