【 経営写 あの企業のトップに注目 】ウィル社長・田中真次

6期連続で過去最高益

 

 当社は兵庫県宝塚市に本社を構え、関西を地盤とする不動産会社として成長してきました。近年は名古屋や東京を加えた三大都市圏での新規出店を加速しており、物件の取扱件数も増加しています。2025年度の売上高は9年連続、営業利益・経常利益は6期連続で過去最高を更新しました。今期も増収増益の計画です。 

ニッセイ基礎研究所チーフエコノミスト・矢嶋康次が衝く「消費税議論の核心」

 当社の強みは、中古物件の仲介を軸に、リフォームとファイナンシャルプランニングを組み合わせた「中古×リフォーム×FP」のワンストップ体制です。 

 例えば、5000万円の予算であれば、5000万円の物件を購入するのか、4000万円の物件を購入して1000万円をリフォームに充てるのか、3000万円の物件に2000万円をかけて理想の空間をつくるのか。お客様の希望する立地や暮らし方に合わせ、予算の配分から一緒に考えます。その過程で、物件・リフォーム・ファイナンスの担当者が連携し、「ご予算内で住みたい場所に、住みたい空間」を実現していきます。 

 不動産とリフォームを別々の会社に依頼すると、どちらに予算をかけるかという問題が生じます。また、不動産は一点ものなので、良い物件が見つかっても翌日には売れてしまう可能性がある。一方、リフォームの見積もりには1〜2週間ほどの時間がかかります。時間軸が違うんですね。だからこそ重要なのが、連携とスピードです。 

 不動産の購入からリフォーム、住宅ローンや保険などのファイナンシャルプランまでをワンストップで提供できることが、当社の独自性であり、お客様の満足度につながっていると考えています。

 

新卒採用のみで社員を増やす  

 こうした仕組みを機能させるには、当社の考え方や姿勢をしっかりと理解し、お客様に伝えられる社員が必要です。このため、当社は人材育成にこだわっており、その最大の特徴は新卒採用です。創業間もなくの1995年から新卒採用を始め、以来、新卒採用のみで社員を増やしています。 

≪ 国産AIで日本の創薬力をいかに強化するか ≫ FRONTEO社長・守本正宏の『AI創薬』戦略

 2013年からは独自の「ネットワーク採用」を開始。内定までに十数回の面談・面接を行うこともあるほど、相互理解を大切にし、入社後のミスマッチを減らしています。内定後も資格試験の勉強会やユニークな内定式(運動会)などを実施し、お互いをより深く理解する機会をつくっています。その結果、入社3年以内の社員の離職率は約13%。丁寧な採用と育成が、低い離職率につながっていると考えています。また、「不動産の仕事をしたい」と言って当社を選ぶ人は少なく、「この環境で、この人たちと働きたい」と入社する社員が多いことも、当社の大きな特徴です。 

続きは本誌で