米バージニア州連邦地方裁判所のLeonie Brinkema判事は9月2日、Googleのオンライン広告事業について、司法省(DOJ)が求めていたGoogle Ad Exchange(AdX)事業の売却命令を退け、行動是正措置にとどめる決定を下した。Googleは同日の広告関連訴訟で独占的行為を認定されていたが、事業分割という最も厳しい救済は回避した形だ。
DOJは事業売却を要求、裁判所は行動是正措置を採用
Brinkema判事は2025年4月、Googleがパブリッシャー向け広告サーバと広告取引所の両市場で違法な独占状態にあり、パブリッシャーを自社のAdXへ囲い込んでいたと認定していた。
DOJはこの独占是正には売却しかないと主張したが、判事はGoogleが提案した、競合他社にリアルタイム入札アクセスを提供するなどの是正案を採用した。詳細な判決内容は機密情報の削除作業のため14日後に公開される予定。
報道によると、Googleの規制対応担当バイスプレジデントLee-Anne Mulholland氏は「中小企業の顧客獲得や成長を支えるツールの解体という司法省の提案を裁判所が退けたことを歓迎する」とコメントしている。DOJは「オンライン広告市場における競争回復と米国民への救済に一歩近づいた」とし、次の対応を検討中としている。
Googleの広告ネットワーク事業(AdX等を含む)は同社全体の収益に占める割合は小さく、前四半期の同事業の収益は73億ドルで、Alphabet全体の売上高1198億ドルの一部にとどまる。
今回の判断により、Googleの検索事業を巡るAmit Mehta判事の判決、Meta(旧Facebook)のInstagram・WhatsApp売却を求めた米連邦取引委員会(FTC)の訴えを退けた判決に続き、米当局によるビッグテック分割の試みが3件連続で失敗した形となった。