【 厚生労働省 】政界で広がる「国保逃れ」 地方議員中心に横行か?

日本維新の会や参政党の地方議員が、一般社団法人の役員に就くことで高額な国民健康保険の保険料納付を避ける「国保逃れ」と呼ばれる行為を行っていたことが明らかになった。

 維新は1月に元職を含む6人を除名、参政でも5月に問題が発覚し、8人を離党勧告、1人を除名などの処分とした。国保逃れは社団法人を運営する事業者が数年前から「社会保険料が削減できる」と謳って、営利目的で個人事業主向けに募集していた。厚生労働省年金局は脱法的行為として実態解明を進めている。

 国保逃れは、社団法人を設立した事業者が会費支払いと引き換えに個人事業主らを業務実態のない役員に就かせ、保険料負担が労使折半のため安くなる健康保険(健保)に加入させるビジネスモデルだ。

 地方議員は個人事業主扱いで原則、国保や国民年金に加入しなければならない。特に負担が重いのが国保で、議員報酬は自治体によるが、年収1000万円以上なので保険料負担は年100万円以上になる。しかし、「国保逃れを行うことで最大年50万円ほどの負担軽減を図れる」(参政党関係者)という。

 通常、健保や厚生年金といった保険料を労使折半する「被用者保険」に加入するには、常勤なら週30時間以上の労働時間要件を満たす必要がある。しかし、法人役員は労働者ではないので、こうした労働時間要件がなくても健保などに加入できる。年金局幹部は「国保逃れビジネスはこの点を悪用している」と説明する。

 年金局によると、全国で約200の国保逃れサービスが確認されており、利用者に役員としての就業実態はなく、アンケート回答などの「業務」しか行っていないという。厚労省は今後、日本年金機構と連携して調査を行い、役員としての実態がない場合は健保からの脱退を求める方針だ。

 参政党では自発的な調査で問題が発覚したといい、同党幹部は「他党の議員にも国保逃れをしているケースは多くあるはずだ」と指摘している。

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