Microsoftはこのほど、Windows向けユーティリティー「PowerToys」の最新版「PowerToys 0.100」を公開した。今回のアップデートでは、Shortcut Guideの刷新をはじめ、コマンドパレットの大幅強化、Power Displayの改善、ZoomItの機能拡張など、多くの改良が行われた。
コマンドパレットにExtension Galleryを追加
拡張性を重視したアプリランチャーである「コマンドパレット」では複数の大型アップデートが実施された。最大の変更点は新機能「Extension Gallery」の導入だ。これは設定画面から直接利用できる拡張機能の管理ツールで、ユーザーはコマンドパレットを離れることなく拡張機能の検索、導入、更新、削除を行える。これまで課題とされていた拡張機能の発見しにくさや導入の手間を改善する狙いがある。
Dock機能はマルチモニター環境に対応した。各ディスプレーごとに独立したDock構成を設定でき、表示するDockの選択やコマンドの配置先を指定できるようになった。複数画面を利用する開発者やパワーユーザーにとっては、作業内容に応じて容易に柔軟なワークスペースを構築できるというメリットがある。
さらにPerformance Monitor拡張機能には新たなBatteryウィジェットが追加され、バッテリー残量、充電状態、推定残り時間を表示可能となった。CPU、メモリー、GPU、ネットワーク、バッテリーといった個別の情報をDockへ直接ピン留めする機能も追加されている。このほか検索精度、アクセシビリティー、パフォーマンス、信頼性に関する多数の改善も行われた。
Shortcut Guideを全面刷新
MicrosoftはPowerToys 0.100で、ショートカットとヘルプをオーバーレイ表示する「Shortcut Guide」を全面的に刷新した。新しいShortcut Guideは画面のサイドパネルとして表示され、起動時にアクティブなアプリケーションを自動的に検出する。これにより、利用中のアプリに関連するキーボードショートカットを即座に確認できるようになった。
従来のアプリ固有のショートカットに加え、Windowsの標準ショートカットや有効化済みのPowerToysユーティリティのショートカットも一括して確認できる。従来よりも文脈に応じた情報提示が可能となり、ショートカット操作の習得や発見を支援する設計へと進化している。
ZoomItにWebカメラオーバーレイ機能を追加
画面拡大・注釈ツールの「ZoomIt」には、録画中にWebカメラ映像をオーバーレイ表示する機能が追加された。これにより、デモ動画や技術解説コンテンツの作成時に、手元の映像を重ねて収録することができる。また、複数の録画クリップをトランジション付きで結合する機能も追加された。これにより、外部編集ソフトを使用せずに複数の録画をまとめることが可能となり、コンテンツ制作の効率化が期待される。
Power Displayの信頼性と互換性を改善
ディスプレー管理機能「Power Display」では、起動速度やモニター認識精度の向上が図られた。再起動後のディスプレー識別や設定保持の信頼性が改善されているほか、DDC機能の情報を正しく通知しないモニター向けに「Max Compatibility Mode」を追加し、より多くのディスプレーとの互換性を確保している。
.NET 10移行など基盤強化
今回のリリースではPowerToysの基盤面の強化も行われている。まず、プロジェクト全体を.NET 10へ移行することで、最新のプラットフォーム改善やツールに対応し、全体的なパフォーマンスも向上しているという。また、インストーラー容量を約15%削減し、ダウンロードやインストールの効率も改善した。
ユーザーインタフェースは、Quick AccentとWorkspacesが独自のWPFテーマライブラリから脱却し、WindowsのFluentデザインに沿ったモダンなスタイルへ移行した。
そのほか、Keyboard ManagerではWinUI 3ベースの新エディターをデフォルトで有効化しているほか、Mouse Without Bordersの再接続機能の追加、Image Resizerの設定反映の改善、Quick Accentの高DPI環境への対応強化、Peekのプレビュー制御機能追加、PowerToys Runの計算機能改善など、多数の細かな改良がされている。
最新版のPowerToysはGitHubのリリースページからダウンロードできる。また、すでにPowerToysを導入済みの場合は、設定画面からアップデートを入手できる。

