Windows Latestは5月31日(現地時間)、「Microsoft is killing every ancient Windows 11 dialog box with a modern rewrite, and file copy is already done」において、Windows 11の古いダイアログボックスがすべて刷新される可能性を伝えた。

Microsoftのデザイン担当パートナーディレクターを務めるMarch Rogers氏は、古いダイアログの刷新を求めるユーザーの投稿に対し、「現在、既存のダイアログ一覧を順次確認し、WinUI 3で書き直しています」と返信。古いダイアログボックスの再実装を進めていることを明らかにした。

Windows 11に残る古いダイアログを順次刷新

  • March Rogers氏のXへの投稿

    March Rogers氏のXへの投稿

Rogers氏はさらに、「ファイルコピーダイアログはすでに完了し、汎用ファイルダイアログも作業リストに入っています」と説明した。見落としが発生しないよう順番に取り組んでいるとしており、このまま作業が進めばWindows 11に残る古いダイアログボックスはすべて新しいUIに統一される見込みだ。

現在のWindows 11には、最新のWinUI 3ベースのUIと、Win32 APIベースの古いUIが混在している。ユーザーからは長年にわたり、こうした見た目の違いを解消してほしいとの要望が寄せられていた。

Microsoftは刷新の具体例として、新しい「ファイル名を指定して実行(Run)」ダイアログも公開している。Windows 95時代から利用されている代表的な機能の一つだが、新UIでは応答性や操作性の改善が図られており、PowerToys Runで培った知見も取り入れられているという。

  • Microsoftが開発中の新しいRunダイアログ。従来のデザインを維持しながらWinUI 3ベースに刷新される 出典:Microsoft

    Microsoftが開発中の新しいRunダイアログ。従来のデザインを維持しながらWinUI 3ベースに刷新される 出典:Microsoft

なぜMicrosoftはWinUI 3への移行を進めるのか

Microsoftが古いダイアログボックスの刷新を進める背景には、Windows 11全体の外観と操作性を統一する狙いがある。

新旧のインタフェースが混在する環境はユーザーに違和感を与え、特に初心者にとっては直感的な操作を妨げる可能性がある。UX(User Experience)の向上を目指す上で、UIの統一は重要な課題となっている。

また、この取り組みは同社が進めるWindows 11の改善計画とも一致する。Microsoftはスタートメニューや標準アプリで利用していたWebUIを応答性の高いWinUI 3へ移行する方針を示しており、Windows全体を同じUI基盤へ統一する流れが加速している。

さらに、長年にわたり増え続けたUIフレームワークの整理も目的の一つだ。Windowsでは後方互換性維持のため複数のフレームワークが残されており、開発者にとって複雑な環境となっている(参考:「Windows GUIはなぜ迷走したのか、元Microsoft幹部が語る内幕 | TECH+(テックプラス)」)。MicrosoftはWinUI 3への一本化を進めることで、標準的な開発基盤を明確化したい考えだ。

性能は低下しない、むしろ向上する可能性

一般的にはUIの高機能化に伴いリソース消費が増える傾向がある。一方、WinUI 3はモダンなデザインを採用しており、一般的にはリソース消費が増える傾向にある。

しかしMicrosoftは近年、WinUI 3のパフォーマンス改善を積極的に進めている(参考:「Windows 11のアプリ起動を高速化、MicrosoftがWinUI 3刷新 | TECH+(テックプラス)」)。

Windows Latestによると、新しいWinUI 3ベースの一部ダイアログは従来のWin32 API版より高速に動作したという。MicrosoftもWindows 11全体の応答性向上を重要課題としており、UI刷新と性能向上を両立させる方針を取っている。

新UIはオプション機能として提供される見込み

「ファイル名を指定して実行」ダイアログの新UIは、、Windows Insider Program向けWindows 11ビルドですでにテストが進められている。

この機能はオプションとして提供され、設定アプリから従来UIとの切り替えが可能になる見込みだ。今後刷新される他のダイアログについても同様の仕組みが採用される可能性がある。

Microsoftはユーザーフィードバックを重視しており、意見がある場合はフィードバックHubやXを通じて伝えることが推奨されている。