レバレジーズは6月10日、同社の「レバジョブ」が実施した、原油価格の高騰が建設業界に与える影響に関する調査結果を発表した。建設会社の経営者・関係者225人を対象にした調査で、6割超が2026年度の減益を見込み、約半数が1年以内に事業継続へ重大な影響を懸念しているという。

  • 原油価格の高騰が建設業界に与える影響に関する調査(出所:レバジョブ)

    原油価格の高騰が建設業界に与える影響に関する調査(出所:レバジョブ)

中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が事業に与えている影響を聞いたところ、「資材不足による工期の遅延が発生している」が50.7%で最も多かった。次いで「資材価格の高騰」が43.6%、「現場コストが予算を超過している」が43.1%だった。

  • 原油価格高騰が事業に与える影響(出所:レバジョブ)

    原油価格高騰が事業に与える影響(出所:レバジョブ)

取引先からの資材の供給制限や納期遅延については、「納期の延期や数量の制限を要請された」が32.0%、「すでに具体的な制限があった」が19.6%となり、資材の入手困難な状況が生じているとしている。

  • 取引先からの資材の供給制限や納期遅延を経験したか(出所:レバジョブ)

    取引先からの資材の供給制限や納期遅延を経験したか(出所:レバジョブ)

2026年度の業績予想では、「大幅に減益見込み」が9.3%、「やや減益見込み」が56.4%となり、合わせて6割以上が減益を見込む結果となった。原油価格の高騰が続いた場合の事業継続への影響については、「すでに事業継続が困難な状況にある」が6.7%、「1年以内に重大な影響が出る可能性がある」とした回答が約5割にのぼった。

  • 26年度の業績予想(出所:レバジョブ)

    26年度の業績予想(出所:レバジョブ)

  • 原油価格の高騰が続いた場合の事業継続への影響(出所:レバジョブ)

    原油価格の高騰が続いた場合の事業継続への影響(出所:レバジョブ)

従業員への影響については、「大きな影響が出ている」が19.6%、「一部で影響が出ている」が36.4%で、約6割が何らかの影響を感じている。発生している影響では、「賞与の見送り・減額」が36.5%で最多となり、「採用難・欠員補充ができないことによる人手不足の深刻化」が34.9%、「基本給の昇給停止・抑制」が31.7%と続いた。

  • 原油価格の高騰が従業員に与えている影響(出所:レバジョブ)

    原油価格の高騰が従業員に与えている影響(出所:レバジョブ)

  • 原油価格の高騰により発生した従業員への影響(出所:レバジョブ)

    原油価格の高騰により発生した従業員への影響(出所:レバジョブ)

採用活動への影響では、「特にない」が36.0%で最も多かった。一方、「提示年収を上げられない」が28.4%となり、採用面でもコスト上昇の影響が出ていることが示された。このほか、「会社説明会や面接のオンライン化」と「求職者の応募自体の減少」がいずれも16.9%だった。

  • 原油価格の高騰により採用活動に生じた影響(出所:レバジョブ)

    原油価格の高騰により採用活動に生じた影響(出所:レバジョブ)

資材価格の上昇分を発注者への見積価格に反映する価格転嫁については、「実施している」が17.3%、「現在、進めている/交渉中」が34.7%となり、半数以上が実施または交渉中と回答した。価格転嫁を進められている理由では、「業界全体で値上げの動きがあるから」が70.9%で最多だった。

  • 価格転嫁の実施状況(出所:レバジョブ)

    価格転嫁の実施状況(出所:レバジョブ)

  • 価格転嫁を進められている理由(出所:レバジョブ)

    価格転嫁を進められている理由(出所:レバジョブ)

一方、価格転嫁を進められていない理由では、「価格交渉をすると取引を失うリスクがあるから」が28.9%で最も多かった。

  • 価格転嫁を進められていない理由(出所:レバジョブ)

    価格転嫁を進められていない理由(出所:レバジョブ)

事業責任者である森山氏は、建設業界では発注者、元請、協力会社など多くの事業者が関わる構造上、立場によって価格交渉の進めやすさに差が生じやすい側面があるとし、適正な価格転嫁や取引環境整備について業界全体で継続的に議論していくことが重要だとしている。

調査は2026年5月7日~5月10日、インターネットで実施した。調査対象は、中東情勢に伴う原油価格の高騰の影響を把握している建設会社の経営者・関係者225人。