Mozillaは2026年5月21日(現地時間)、「Designing Firefox for the future」において、Firefoxのデザインを刷新する計画「プロジェクト・ノヴァ」を発表した。
「未来を見据えたデザイン」と銘打ち、最新のインターネット環境における最良の選択肢に生まれ変わる計画だ。
プライバシー機能を前面に配置
デザインの方向性としては、プライバシー保護が重視される。プライバシー機能を前面に打ち出し、「無償の組み込みVPN」およびプライベートブラウジングを簡単に開始できるように、専用のボタンなどを配置する。
この「無償の組み込みVPN」は2026年3月に登場した新機能だ。毎月50GBまで無償で使用できる。利用対象ユーザーは米国、英国、フランス、ドイツ、カナダ在住のユーザーに限られ、本稿執筆時点において日本は対象外とされる。そのため日本国内ユーザー向けとしては、プライベートブラウジングの改善が中心になる。
これら変更に伴い、設定画面も再設計される。選択肢の把握を容易にし、操作性を向上させる。また、文章も直感的かつ温かみのある表現に変更し、親しみやすくなるという。
タブやアイコンを丸みのあるデザインに刷新
外観は柔らかい印象を与えるデザインに刷新される。タブは全体を楕円で覆う形状に変更し、外周に繊細なグラデーションを入れる。パネル、メニュー、設定、ブラウザコントロールなどは統一感を重視。アイコンはライトテーマ、ダークテーマの両方でバランスの取れた印象を目指し、視認性を向上させる。
この変更は主にデスクトップ版の改善となる。モバイル版はデスクトップ版と統一感をもたせるために、配色、アイコンなどを変更する。
縦型タブや分割表示も強化
プロジェクト・ノヴァでは、ブラウジングの生産性向上にも取り組む。Mozillaは、タブグループ、分割表示、縦型タブへのアクセス性を改善すると説明しており、複数タブを活用するユーザー向けの機能強化を進める。
近年はArcやMicrosoft Edgeなど、タブ管理機能を重視したブラウザが注目を集めており、Firefoxもこうした利用スタイルへの対応を強化する形となる。
高速化に加え「コンパクトモード」復活
機能面では速度改善にも取り組む。Mozillaによると、コンテンツの表示順序を調整することで、プライバシー保護を損なうことなく、主要コンテンツの読み込み速度を約9%改善したという。
また、「コンパクトモード」の復活も実施する。コンパクトモードはFirefox 89で無効化された機能で、ツールバーやタブなど各コントロールを可能な限り小さく表示できる。今回の刷新では、この機能をデフォルトで利用可能にする予定としている。
新デザインは2026年後半に導入予定
プロジェクト・ノヴァの成果は2026年後半に登場する見込みだ。Mozillaは「新しいデザインシステムはまだ開発段階」と述べ、正確なリリース時期は未定としている。
ユーザーに開発、テスト、拡張、改善への協力を呼びかけており、意見のあるユーザーは「プロジェクト・ノヴァ共有サイト」から報告することができる。


