Windows Centralは8月28日(現地時間)、「AI bubble fears grow after MIT report|Windows Central」において、AIバブルが弾ける可能性を伝えた。

米国ビックテック各社の多額の投資をブームではなくバブルだと指摘し、MITの最新のレポートからバブルが弾ける可能性を分析している。

  • AI bubble fears grow after MIT report|Windows Central

    Photo:PIXTA

AIパイロットプログラムの95%が失敗している

Windows Centralは「数百のAIパイロットプログラム(実験計画)の中で、実用化に至ったプログラムはわずか5%だった」と報告しているMITのレポートを取り上げている。95%ものAI計画が失敗に終わったことになるが、原因はAIモデルの品質不足ではなく、企業がAIツールに適応できなかったことにあると指摘している。

適応できなかった理由の一つには、資金の使い方があるとのこと。失敗したケースではマーケティングに資金を回し、成功したケースでは適切な運用がみられたという。後者では問題の把握と効率のよい解決計画の立案において生成AI利用の可能性を特定し、重要業績評価指標(KPI: Key Performance Indicator)を設定、それら指標を収益、コスト削減、リスク軽減につなげ、成功に導いたとされる。

バブルが弾ける可能性は?

OpenAIの最高経営責任者(CEO: Chief Executive Officer)を務めるSam Altman氏は、The Vergeとのインタビューで次のように述べたとされる。

「バブルが起きると、賢い人たちは真実の核心に過剰に興奮します。ITバブルのような歴史上のバブルの多くには真実がありました。テクノロジーは本当に重要でした。インターネットは本当に大きな出来事でした。人々は過剰に興奮しました。投資家全体がAIに過剰に興奮している段階なのでしょうか?私の意見はイエスです」

Windows Centralはこの発言について、タイミングが悪いと指摘している。最新のGPT-5の評価がかならずしも高くない状況でバブルの真っ只中にいることを肯定しており、AIに対する社会の信頼の毀損、利用者の減少、技術評価の低下につながる可能性がある。

AIバブルが弾け崩壊につながるのか、まだわからないが、どのような技術も適切に扱うことが肝要と考えられる。MITのレポートからもわかるように、AIの能力を適正に評価して活用したプログラムでは業績の向上に役立っている。過度な期待を抱くのではなく、その道具が持つ能力の範囲内で効果的に活用することが発展につながっていくとみられている。