Windows Centralは8月25日(米国時間)、「YouTube's admitted video tampering sparks outrage|Windows Central」において、YouTubeが同意なしに動画を改変したと報じた。

一部ユーザーから生成AIによる改変が行われたと非難の声が上がったが、これに対しYouTubeは生成AIではないと反論したという。

  • YouTube

問題の本質を正しく捉える必要がある

YouTubeユーザーのRhett Shull氏は8月14日(現地時間)、「YouTube Is Using AI to Alter Content (and not telling us) - YouTube」において、動画改変に関する分析動画を公開した。この動画ではギターを弾くシーンのInstagramとの比較が行われている。Instagramでは違和感なくギターを弾いている様子が映し出されているが、YouTubeでは弦に触れずに弾いているかのような違和感のある動画となっている。

同氏は次のように述べ、YouTubeの行為を非難している。

「私のコンテンツを気に入ってくださるかどうか、私の発言に賛同してくださるかどうかは別として、これ(コンテンツ)には私が作り、語り、行動する、あなたの信頼の基盤となる本当の私自身があります。それは私の真の意見、考え、作品です。私の同意や知識もなく、何らかのAIアップスケーリングシステムで私の作品を置き換えたり、“質を高めたり”することは、視聴者との信頼を損なうだけでなく、YouTubeプラットフォームに対する私の信頼も損なうことになると思います」

YouTubeがXで反論

YouTubeは8月21日、同様の非難に対しXで反論している。改変に生成AIは使用しておらず、従来の機械学習を用いた品質向上の実験の結果だという。つまり、解像度の変更と同様に品質調整をしただけで非難にはあたらないとの姿勢だ。

しかしながら、実際にはAIで作ったかのような不自然な動画に置き換えられており、この反論ではユーザーの不満の解消にはつながらないとみられる。

  • @TeamYouTubeのXへの投稿

    @TeamYouTubeのXへの投稿

YouTubeの今後の方針は定かではないが、少なくとも現在の機械学習を用いた実験は改善すべきと考えられる。コンテンツの品質向上がアクセス数の増加につながると判断できる場合においても、著作者に選択肢を与え、著作者の判断で調整することが望ましいと言える。