AIデータラベリングのScale AIが6月12日、Metaによる出資を受けることを発表した。評価額は290億ドル。Axiosによると49%の株式を取得するという。これを受け、GoogleなどがScale AIとの関係を見直すと報じられている。

ScaleAIのCEOがMetaに参画

Scale AIによると、Metaの出資を受けると同時に2社の提携をより密にし、Scaleのデータソリューションの実装を加速していく。

これによりScale AIの創業者でCEOを務めてきたAlexandr Wang氏はMetaに加わり、AIの取り組みを進める。Wang氏は2016年にScale AIを共同創業し、2021年にはビリオネアの最年少(当時24歳)記録を更新した人物だ。これにより、Scale AIは暫定CEOとして、VCのBechmarkでパートナーを務めていたJason Droege氏を任命している。

AxiosによるとMetaの投資額は現金約150億ドル、Scale AIの49%の非議決権株式を取得する。Scale AIはGoogle、OpenAIなどと提携関係にある。

特にGoogleは最大の顧客だが、ReutersによるとMetaの動きを受けGoogleは予定していた2億ドルの支払いを計画していたが、関係を見直しているという。複数の筋からの情報として報じている。

このほか、Microsoftも関係解消を検討し、OpenAIも同じような決定を下したという。Googleらは、Scale AIとMetaとの関係が近くなることで、データ共有を懸念しているという。Reutersによると、Scale AIの2024年の収益は8億7000万ドル、Googleは同年に1億5000万ドルを支払っているとのことだ。