田町駅と品川駅の間に、山手線30番目の駅となる高輪ゲートウェイ駅が2020年3月に暫定開業した。東日本旅客鉄道(JR東日本)を中心に開発が進められる同駅前では、オフィスビルをはじめ街と駅が一体となった地域づくりが推進されている。駅周辺に広がるTAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)がいよいよ3月27日にまちびらきを迎えるため、JR東日本らが報道関係者向けに見学会を開催した。
TAKANAWA GATEWAY CITYでは街を舞台に「環境」「モビリティ」「ヘルスケア」をテーマとした実証実験や研究開発が進められる。これにより、未来につながるアイデアやソリューションの創造を促す。自動走行ロボットやデリバリーロボットなどが街を行き交う様子も見られる。
高輪で実感する実証空間とロボットプラットフォーム
改札を抜けるとすぐに、フランス人の建築家 / デザイナーであるエマニュエル・ムホー(emmanuelle moureaux)氏が手掛けた『100色の道』が目に入る。1本1本の線には2025年から100年後までの年号が刻まれており、未来に向かう時間の流れを表現している。
100色を使用したこのインスタレーションでは、地面の二次元バーコードを読み込むことでAR技術により街全体が彩られるコンテンツを体験できる。ARの裏側ではauの技術が活用されており、今後はauと連動した動画CMの投影やオリジナルコンテンツの配信なども来場者向けに利用できるようになる予定だという。
改札をくぐった先の広場でもう一つ目に入るのは、3台の自動走行モビリティ。このモビリティは事前に設定されたルートに従って自動走行しており、移動の際には乗って利用できる。人が近付くと時速1~2キロメートルまで減速し、乗ると時速約5キロメートルほどまで加速。モビリティ本体上部のセンサーに手をかざすとふたたび速度を落とすため、任意の目的地で降りられる。