アークエッジ・スペースは2月4日、スカパーJSATとの間で業務提携契約を締結し、超小型衛星コンステレーションの事業化加速に向けた協業を開始したことを発表した。

  • 両社の企業ロゴ

    アークエッジ・スペース(左)とスカパーJSAT(右)の企業ロゴ(出所:アークエッジ・スペース)

超小型衛星コンステレーションの企画・設計から量産化、そして運用までの総合的なソリューションを提供するアークエッジ・スペースは、“衛星を通じて、人々により安全で豊かな未来”を実現することを目指しているとのこと。今後は地球観測に加え、船舶向け衛星通信(衛星VDES)や光通信、低軌道衛星測位などに対応した超小型衛星コンステレーションの構築を実現するとともに、月面活動に向けた衛星インフラ構築や新宇宙探査など、さまざまなミッションニーズに対応する宇宙の開発利用を推進していくとする。

一方のスカパーJSATは、宇宙事業とメディア事業を両輪とする「宇宙実業社」を掲げ、宇宙事業においては17機の静止軌道衛星を保有・運用。放送や移動体向け通信、衛星データを活用したスペースインテリジェンス事業、「Universal NTN(Non-Terrestrial Network)」など、多様なビジネスを展開している。

そんな両社は今般、超小型衛星コンステレーションの事業化加速を見据えた業務提携契約を締結。主な取り組みとして、以下の3つを挙げた。

業務提携における主な協業内容

  • 超小型衛星管制業務の連携
  • 超小型衛星向け地上局利用の連携
  • 超小型衛星ミッションを活用した事業の連携
  • 両社による業務提携のイメージ

    両社による業務提携のイメージ(出所:アークエッジ・スペース)

超小型衛星の管制業務においては、アークエッジ・スペースが打ち上げる超小型衛星コンステレーションの運用管制業務において、豊富な衛星管制・運用実績を有するスカパーJSATと協業することで、より効率的で信頼性の高い運用体制の構築を目指すとのこと。また地上局利用については、国内外での衛星サービス展開やユーザー価値の向上に向け、地上局の相互利用などにおいて連携するという。そして超小型衛星を活用したさまざまなミッション領域において、両者の強みとシナジーを活かした新規事業の開発および事業領域拡大に向けた取り組みを進めるとしており、国内外の官民を含む幅広い市場へのアクセスを広げながら、地球規模の課題解決を加速するとした。

アークエッジ・スペースとスカパーJSATは、今般の協業を通じて、両社が持つ技術力やリソースを相互活用しながら、衛星サービスの品質強化や新たなサービス開発を加速することで、日本の宇宙産業拡大に貢献するとしている。