米Metaは1月24日(米国時間)、テキスト共有アプリ「Threads(スレッズ)」で広告を表示するテストを開始することを発表した。初期段階としてまずは米国と日本で一部のビジネス(広告主)とユーザーを対象としたテストを開始する。その結果やフィードバックに基づき今後どのように提供を拡大するかを決めるという。
Threadsの利用が拡大
Threadsは自分の考えを気軽にシェアし、オープンに会話を楽しむことを目的とするソーシャルアプリ。2024年12月には月間アクティブユーザーが3億人を超えた。4人に3人が少なくとも1つのビジネスをフォローしているという。
Threadsで広告の運用を開始
そこで同社は、このような会話にビジネスも参加しユーザーがお気に入りのビジネスとつながりを深められるよう、一部のビジネスとユーザーを対象にThreads上で広告を表示するテストを開始する。
テストに参加する広告主は、FacebookやInstagramなど同社が提供する他のプラットフォームと同様にブランドセーフティと適合性コントロールを設定可能。また、ユーザーも広告についての体験を管理できる。
ビジネス側は広告マネージャを通じて既存のMeta広告キャンペーンを拡張し、Threadsにも広告を掲載できるようになる。専用のクリエイティブや追加のリソースを使うことなく、広告マネージャで該当する項目をチェックするだけでMetaが提供するアプリ群全体でより多くのオーディエンスにリーチし、広告キャンペーンの結果向上につなげられるとのことだ。
初期テストでは、一部ユーザーのホーム画面のフィード上で投稿と投稿の間に画像広告として表示される。
利用者がお気に入りのビジネスを発見するために
Metaのプラットフォームはパーソナライズされた体験を通じて、ユーザーがお気に入りのビジネスやコンテンツを発見する場所を提供する。ここでは広告も重要な役割を果たしているという。広告をきっかけとする好みのブランドとの新しい出会いは、そのような体験の一例。
同社はユーザーがThreadsで目にするコンテンツのバランスを最適なものにするため、より多くのビジネスやユーザーに広告の提供を拡大する前に、小規模なテストの結果やフィードバックを慎重にモニタリングする予定。
同社はアプリ上に広告を配信する際に、ユーザーがコンテンツを楽しむために時間を使っている場所にフォーカスしパーソナライズされた広告を届けることで、目にする広告の関連性が高くなるよう設計している。また、ユーザーがどのような広告を楽しんでいるのかを理解し、一人一人の興味関心に合った広告が表示されるようアンケートなども活用している。
そこで、Threadsで表示される広告についても、広告を表示するためにユーザーが自分の情報がどのように使われているのかを理解し、設定を変更して自分の体験を管理するための方法を提供する。例えば、興味がない広告が表示された場合はスキップしたり、メニューから広告を非表示にしたり、あるいは報告といった手段を選べる。
ブランドセーフティーと適合性
Metaはポリシーやシステム、ツールへの継続的な投資を行うことで、ビジネスがブランド環境の安全性と適合性をコントロールできる仕組みを提供しており、この取り組みはThreadsにも適用される。
Threadsの広告においても、ブランド適合性コントロール「インベントリーフィルター」のテストを開始する。このフィルターはFacebookやInstagramのフィードやリールで既に提供しており、30以上の言語で利用可能。同機能はAIを活用することで、ビジネスは自社広告の近くに表示されるオーガニックコンテンツの健全性をコントロールできる。サードパーティによる検証ソリューションや対応する言語の拡大について、同社は数カ月以内にアップデートを発表する予定だとしている。
広告の近くに表示されるコンテンツの種類は収益化ポリシーでも規定されている。例えば、コミュニティ基準に違反するコンテンツは広告に隣接して表示されることはない。今回の広告の導入に伴ってこれらの収益化ポリシーはThreadsにも適用される。
