GMOインターネットグループは12月24日、独自LLMでパートナー(従業員)の意思決定を加速する新プロジェクト「GMO Brain AI プロジェクト」の第1弾となる社内向け独自AIツールの提供を開始したことを発表した。
独自AIツールの概要
同ツールは、グループ代表である熊谷正寿氏の思考やフィロソフィーとGMOインターネットグループのカルチャーが集約・言語化された「GMOイズム」を学習した「バーチャル知的ナビゲーター」。そのため、同ツールは「AI 熊谷正寿」と呼ばれている。
パートナーはいつでも必要なときにチャットボットを通じて対話を行うことで、事業における意志決定の高速化を図れる。仕事上の悩みはもちろん、策定した事業プラン、そしてプロモーションプランなどに対して、いつでもGMOイズムにもとづいた適切なフィードバックやアドバイス、評価を受けることが可能。
ツール開発の技術
ツールの開発には、「In-Context Learning(インコンテキストラーニング)」を採用し、約7万6000トークンに及ぶ最適化された専用データを作成している。検索拡張生成(RAG)で作られた同様の用途の社内ナレッジツールに比べ、より深く、多面的な分析を実現しているという。また、モデルの切り替えが容易で、Claudeだけではなく、最新版のChatGPTやGeminiなどへの対応も可能。
同ツールの開発で得られたICLでのデータ整備の知見は、GMOインターネットグループ内のAI特化の独自SNS「GMO Genius」で共有され、グループ全体の新サービス提供、既存サービスの質向上につながる、大きな力となっていくという。
同ツールでは2種類のバージョンを提供する。1つ目は、大規模言語モデルを活用して社内データを広い視点で分析する「安定動作版」。2つ目は、最新のAPIを使用し、より正確で詳細な情報を提供する「β版」。この2つを併用することで、パートナーの教育や業務の効率化を促進し、仕事の質を向上させるという。