三菱総合研究所(以下略、MRI)は7月11日、利用者が調査の背景・目的を入力することで、1万字のWeb調査レポートを10分程度で生成できる生成AIエージェント「ベビリサ」の開発とデモサイトでのベータ版公開を発表した。

何を調べればよいかわからないユーザーでも調査の背景・目的の入力で1万字のWeb調査レポートを10分生成

「ベビリサ」デモサイト(公式Webサイト)

「ベビリサ」デモサイト(公式Webサイト)

「ベビリサ」は、同社の調査・レポート作成のノウハウと生成AI技術を組み合わせ、情報収集の自動化と調査項目の設定、レポート生成の自動化を行うAIツール。レポート作成時、何を調べればよいかわからない?どこまで調べればよいかわからない?ユーザーを想定しており、調査の背景・目的を入力させ、それをもとにAIが論点を整理し調査すべき内容をリストアップし、調査計画やタスクを考えさせ計画を生成。ユーザーの修正を経て、調査レポートを生成する。レポートは15の調査項目、1万字の内容で、10分程度で生成できる。同社によれば一般的な調査業務時間を3割削減し、日常的な調査業務に関しても平均1時間要した調査時間を約10分に短縮することが可能になったという。

  • 「ベビリサ」の特徴(同社資料より)

    「ベビリサ」の特徴(同社資料より)

「ベビリサ」は多言語対応で海外情報のレポート生成にも対応、日米欧中の比較レポートなども容易に作成できる。同社では、新規顧客営業での下調べや融資先・投資先への信用情報、市場動向、業界動向調査、研究開発における先端技術の事例・論文調査、国や地方自治体の特定分野の政策・規制動向調査などでの活用を想定、デモサイト利用者から情報のフィードバックを受けて機能の改善を行い、製品化を進めていくという。

同社では、既にChatGPTによるWebリサーチ・レポート作成自動化サービス「ロボリサ」を提供、テーマを決めての情報収集・分析・最新情報モニタリングに強みを持つ「ロボリサ」に対して、「ベビリサ」は、あいまいな調査対象に対して迅速に調査計画を作成し、いち早く現状を把握するための調査レポート作成に強みを持つ。デモサイトでの利用は、フリーアドレス以外のメールアドレスによるアカウント登録が必要。1アカウントにつき3回まで無料で利用できる。追加トライアルは要問合せとなる。