onsemiは10月24日、韓国富川市にあるSiC製造ラインの拡張が2023年9月に完了したと発表した。これにより同施設はフル稼働時には、年間100万枚以上の200mm SiCウェハの生産が可能になるという。
また、この生産能力の拡大にあたって、今後3年間で最大1000名の現地従業員を雇用する予定だともしている。現在、同拠点の従業員数は約2300名ほどで、40%以上の増員となる予定である。
富川工場のSiC製造ラインは、150mm SiCウェハの生産からスタートして、2025年に200mm SiCプロセスの認定がなされ次第、200mmへと移行する計画で、同社のHassane El-Khoury CEOは開所式典にて、「富川の150mm/200mm SiCウェハ製造施設は、onsemiの完全統合型SiCサプライチェーンの継続的な成功に不可欠であり、これにより世界的なEV化の流れを加速させることができる」と述べている。
また同社は、同社のHyperluxイメージセンサファミリがルネサス エレクトロニクスのR-Car V4xプラットフォームに搭載されたことも発表している。
これによりR-Car V4xを搭載した半自動運転車のビジョンシステムが強化され、最終的な安全性の向上を実現するとonsemiでは説明している。
同イメージセンサファミリは2.1μmのピクセルサイズ、150dBのハイダイナミックレンジ(HDR)、自動車の全温度範囲にわたるLEDフリッカー軽減(LFM)など自動車アプリケーションで求められる機能すべてを備えており、R-Carのソフトウェアプラットフォームと組み合わせることで、OEMならびにTier 1は、ADASや最大レベル3の自動運転などのアプリケーションに対応する最新の自動車コンピューティングを搭載できるようになるとしている。
なお、すでに何百万台もの車両が、フロントカメラ、サラウンドビュー、ドライバーモニタリングシステム(DMS)などのアプリで、R-Car Gen2/Gen3とonsemiのイメージセンサを組み合わせて路上を走行しているという。