Bleeping Computerは5月16日(米国時間)、「Microsoft investigates slow Windows VPN speeds after May updates」が、最新の更新プログラムを適用したWindows 11において、L2TP/IPsecを使用したVPN接続で速度が低下する問題が発生していると伝えた。

2023年5月9日にリリースされた累積更新プログラム「KB5026372」、または、同4月25日にリリースされたプレビューの更新プログラム「KB5025305」を適用したPCで、VPN接続が確立した後に、著しく遅くなる可能性があるという。

この問題は、オプションとして提供されたKB5025305によって最初に発生した模様。その後に必須のパッチとしてリリースされたKB5026372は、KB5025305で変更された内容を含むものであったたため、より多くのユーザーが同じ問題に遭遇することになったと指摘されている。

  • 2023 年 5 月 9 日 — KB5026372 (OS ビルド 22621.1702) - Microsoft サポート

    2023 年 5 月 9 日 — KB5026372 (OS ビルド 22621.1702) - Microsoft サポート

影響を受けたPCでL2TP/IPsecを使用してVPN接続を使用した場合、接続の確立までは正常に行えるものの、その後に通信速度が著しく低下し、RDP(Remote Desktop Protocol)などがタイムアウトする可能性がある。ユーザーからの報告によって、この問題はWi-Fi接続の場合のみ影響し、有線接続では速度低下は発生しないことも明らかになったという。

本稿執筆時点で、このVPN速度の問題に対する修正パッチはリリースされておらず、一時的な回避策も提示されていない。したがって問題を解決するには、Microsoftによる修正パッチの提供を待つか、原因となったKB5026372またはKB5025305をアンインストールして元の状態に戻す必要がある。元の状態に戻す場合は、更新プログラムに含まれている別のセキュリティ修正も削除されてしまう点に注意しなければならない。