MetaとOverview Energyは4月27日、宇宙空間で収集した太陽エネルギーをデータセンターに供給する初の合意を締結したと発表した。2028年に初の軌道上実証を実施し、2030年の商業供給開始を目指す。
Overview Energyとは
Overview Energyは2022年創業のスタートアップで、静止軌道上の衛星で太陽光を24時間収集し、近赤外線として地上の既存太陽光発電施設に照射することで電力に変換するシステムを開発。
宇宙空間の特徴は、太陽が沈むことがなく、天候・時間帯・季節による出力変動の問題を回避しながら、新たな土地や燃料、系統連系手続きを必要とせずに発電量を大幅に増やせる点にある。送信される近赤外線は低強度で不可視光であり、人体・動物・航空機に対しても安全な設計となっているという。
今回の合意により、Metaは最大1ギガワットの容量を確保する。1ギガワットは原子炉1基分の発電量に相当する。
MetaはAIインフラへの投資として数千億ドル規模の支出を計画
Metaのエネルギー・サステナビリティ担当副社長Nat Sahlstrom氏は「宇宙太陽光技術は、既存の地上インフラを活用して軌道上から途切れない電力を届けるという革新的な一歩だ」とコメントしている。
Overview EnergyのCEO Marc Berte氏は「宇宙が米国のエネルギーインフラの一部になりつつある」と述べ、電力需要の高まりに対応する新たな手段として宇宙太陽光の可能性を強調した。
Bloombergによると、MetaはAIインフラへの投資として数千億ドル規模の支出を計画しており、そこでエネルギー確保は大きな課題となっている。同社は現在、安定性を重視する観点から天然ガスも主要電力源と位置づけており、ルイジアナ州の大規模AIデータセンターキャンパス向けにガス火力発電所10基の開発も支援しているという。