ヴァイナスは、 米Tecplotが開発を手掛ける流体解析(CFD)用ポストプロセッサ「FieldView」の最新バージョンとなる「FieldView 2022」の国内リリースを2023年3月をめどに開始すると発表した。
FieldViewは流体解析業務の効率化を推進する可視化ソフトウェアで、多くの可視化評価機能を搭載しているほか、マルチソルバ対応、並列処理機能、自動化機能、データ抽出・共有機能といった特長を備えている。
最新版となるFieldView 2022では、大規模データの並列可視化処理を効率化する自動パーティショニング機能の強化や描画性能と操作性の向上によって、流体解析の高度な工学評価機能と複雑な流体現象の把握、設計へのスムーズな展開を可能にしたとのことで、具体的には、並列可視化自動パーティショニング機能としては、解析データの読込時に完全自動処理できるようになったことから、ユーザーは意識することなく並列処理による高速可視化のメリットを享受できるようになったとするほか、データリーダも新たにANSYS Fluent CFFに対応し、サーフェスフローなどの境界面における要素ベースでの可視化に対応するようになったともしている。
また、流れの軌跡を可視化するストリームラインやパーティクルパスの描画の半透明処理に対応したことで、複雑な構成の物体周りにおける流れ場の可視化と把握が容易になるとする。さらに、解析データやリスタートファイルの読み込みメニューとパネル構成の見直しによって、操作性と利便性の向上が図られたとするほか、操作ミスも防ぎやすくなったため、可視化処理そのもののターンアラウンドタイムの短縮も図ることができるともしている。
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自動車周りの流れ場における従来の流線による可視化(上)とFieldView 2022による新しい半透明の流線での可視化(下) (画像提供:Tecplot/ヴァイナス)
なお、同ソフト標準ライセンス(8並列)で年間ライセンス料金が約200万円(税別)、永久ライセンス料金が約380万円となっており、ヴァイナスでは、同ソフトを国内の自動車・重工業・機械メーカーおよび関連企業、公的研究機関などを中心に販売していくことで、2023年に50ライセンスの販売を目指すとしている。
