凸版印刷とケアネットのグループ会社であるヘルスケアコンサルティング(HCC)は9月30日、医療ビッグデータの利活用に向けた業務提携契約を2022年6月に締結したと発表した。両社は2022年10月より製薬会社向けの解析サービス構築を目的に、医療ビッグデータ解析研究プロジェクトを共同推進する

同プロジェクトでは、凸版印刷が持つ匿名加工された電子カルテデータおよび分析ツール「DATuM IDEA」と、HCCの持つ医療ビッグデータの研究デザインノウハウを掛け合わせ、製薬会社各社にニーズのある時系列での患者の経過分析や、疾患ごとに治療経過を把握するための診療フロー分析などに対応できる解析レポートサービスの提供を目指す。

HCCはヘルスケア・ライフサイエンス領域のリアルワールドデータからQOL・アンケート・パーソナルヘルスレコードなどの医療ビッグデータのセレクションを行い、臨床現場、政策現場、経営現場に実装可能なエビデンスとして提供を進めている。

また、これまで凸版印刷は「健康・ライフサイエンス」領域における事業拡大に向け、医療情報の匿名加工を行う認定医療情報等取扱受託事業者であるICIと、2019年11月に資本業務提携契約を締結した。その後、日本医師会医療情報管理機構の収集した、医療機関の日常的な臨床記録である電子カルテデータの匿名加工を実施するとともに、データベースの構築も進めてきた。