
林芳正総務大臣は、日本郵便に対し口頭で行政指導を行ったことを明らかにした。郵便ポストから郵便物を回収する業務委託契約を巡り、入札担当だった日本郵便の元社員が逮捕されたことを受けたもの。
林大臣は、「このような不祥事が生じたことは大変遺憾。総務省としては、日本郵便におけるガバナンスの強化の取り組みが確実に進むよう、しっかりと監督していく」と述べ、同様の不正行為がないか社内調査を行い、結果の公表と再発防止策を講じるよう求めた。
行政指導は5月21日付で、郵政行政部長から日本郵便の小池信也社長に対して行った。林大臣は「総務省はこれまで、日本郵便の事業計画の認可に際し、コンプライアンスの徹底について要請を行う他、個別の事案についても監督上の命令を行うなどの対応を行ってきた」と説明。その上で、「今般の事案は、日本郵便におけるガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底を確実に実施させる必要がある」と指摘した。
警視庁捜査2課は、郵便ポストから手紙などを回収する「取集業務」の委託契約に絡み、便宜を図った見返りに業者から現金などを受け取ったとして、日本郵便株式会社法違反(加重収賄など)の疑いで、日本郵便東京支社の元社員を逮捕。また、贈賄容疑で板橋区の運送会社の代表取締役ら2人も逮捕した。
日本郵便を巡っては、昨年にも郵便物が適切に配達されなかった事案の一部を公表していなかったとして総務省が行政指導を行っている他、集配業務を担う全国の郵便局で運転手の点呼が不適切に行われていた問題で、国土交通省から軽貨物の使用停止処分も受けている。
24年6月には公正取引委員会からゆうパックの委託業者に対する下請法違反で行政指導を受けており、不祥事が後を絶たない状態が続いている。