凸版印刷は8月29日、製造現場の生産設備における保全活動の支援に特化した「保全運用DX」の提供を開始することは発表した。同社が2019年4月から提供している製造DX支援ソリューション「NAVINECT ラインビルド」シリーズの新ソリューションとして展開する。

保全運用DXは、製造現場の保全活動における運営状況に適した複数のラインナップを揃え、PC、タブレット、スマートフォンなどのスマートデバイスを用いて運用する。設備の台帳管理、保全計画の作成、点検の結果報告などの機器管理による「予防保全」、異常報告や予備品の在庫を管理する「事後保全」、保全結果の分析や装置・センサーから収集したデータをもとに異常傾向を捉える「予知保全」に関する機能を提供。

  • 「NAVINECT ラインビルド」の「保全運用DX」ソリューション 概要図

保全作業および異常時の処理管理までの小規模な導入から、予知保全による未然対応や変更管理による品質管理まで、幅広い要求に対応できるという。必要な機能のみに予算を費やすことができるため段階的に保全レベルを高めることが可能だ。

また、定期的に実施する点検や交換・給油は初回登録しておくことで保全計画の自動作成が可能。また、その日に実施すべき作業項目が操作端末に自動的に表示される機能により、作業のヌケモレが防ぐことができる。

さらに、保全対象装置の取扱説明書や図面、作業マニュアルを事前に登録しておくことで、必要な時にすぐさま手元のスマートデバイスなどで確認ができるため、保全作業の効率化が図れるとのこと。

提供価格は、月額利用料として5万円から(税抜)で、初期費用が別途必要となる。同社は製造業を中心にさまざまな企業に対して提供し、2023年までに100社への導入を目指す。