LegalForceは6月23日に、シリーズDラウンドにおいて、SoftBank Vision Fund 2をリード投資家として、Sequoia China、Goldman Sachs、WiL、みずほキャピタルなどから総額約137億円の資金調達を実施することを発表していた。

同社はこのほど、「137憶円調達の裏側を解説~なぜスタートアップ『冬の時代』に~大型調達ができたのか」と題して今回の資金調達を振り返るとともに、今後の予定を語った。

  • LegalForceはリーズDラウンドで総額約137億円の資金調達を行った

    LegalForceはリーズDラウンドで総額約137億円の資金調達を行った

LegalForceが手掛けるのは、自然言語処理などの技術と弁護士の法務知見を組み合わせて、契約書から条文の抜け漏れやリスクの可能性がある条文を検出し、契約審査の品質向上と効率化を支援する契約審査プラットフォーム「LegalForce」だ。

2021年からは、契約書のタイトルや契約当事者名や契約期限などの必要情報をAI(Artificial Intelligence:人工知能)が自動で読み取って台帳を作成する、契約管理システム「LegalForceキャビネ」も展開している。

同社は2018年3月に、シードラウンドで約8000万円の資金を調達した。その後、2018年11月にシリーズAラウンドで約5億円、2020年2月にシリーズBラウンドで約10憶円、シリーズCラウンドで約27憶円の資金調達を実施。

今回のシリーズDラウンドでは過去最大規模となる137憶円を調達したことで、累計の調達額は179憶円となった。シリーズBとシリーズCは同一の投資家から資金を受けており、新規の株主が参加するのはシリーズB以来となる。同社が今回の資金調達の準備を開始したのは、昨年の夏から秋にかけてだったという。

  • LegalForceの資金調達実績

    LegalForceの資金調達実績

LegalForceの執行役員で経営企画を担当する大木晃氏は今回の資金調達について、「サービスをローンチしてから約3年が経過して、これまでの導入実績の圧倒的な伸び方が投資家に評価されたポイントだろう」と振り返った。

さらに「法務のドメイン知識や自然言語処理が必要となる契約審査サービスは参入障壁が高く、当社がリーディングカンパニーのポジションを獲得できている点も強みとなった。当社の製品は既存のサービスを置き換えるものではなく、ブルーオーシャンな市場を切り開くものであり、そのポテンシャルも投資家に評価してもらえたのでは」と続けた。

  • LegalForce 執行役員 経営企画担当 大木晃氏

    LegalForce 執行役員 経営企画担当 大木晃氏

  • LegalForceの強み

    LegalForceの強み

大木氏は今回の資金調達を通じて、スタートアップ企業は自社の事業をしっかり伸ばすことが投資を受ける上で何よりも大事だと感じたとのことだ。

「ファイナンスの知識があるから、あるいは、ファイナンスの専門家がいるからといって資金を調達できるわけではない。自社の事業でいかに実績を積めているのかが評価の大部分を占め、ファイナンス人材が貢献できるのは残りの5%くらい」と同氏は語っていた。

同社はシリーズDラウンドの資金調達を経て、人材の採用および育成、製品開発、マーケティングを強化する予定だという。未開拓な市場であるが故に、契約審査プラットフォームの認知度をさらに向上させるような施策にも取り組むとしている。

また、同社はアメリカへの進出も見据えている。アメリカでは企業の法務に費やされている予算が多いほか、アジアなどの企業でもアメリカの法令に準拠して契約を結ぶ例があるため、まずは北米市場を狙うとのことだ。