LegalForceは3月11日、「上場準備時の契約管理に関する課題の実態調査」の結果を公表した。同調査には、上場準備に関わった経験のある会社員300人が回答している。

調査の結果、上場準備時の契約書関連業務で困ったこととして「契約書を探すのに時間がかかった」とする回答が多かったようだ。その理由として、「契約書を紙で管理していたため」「契約書が散在していたため」「契約書の保管場所がわからなかったため」などを挙げている。42人が「契約書を紛失していたため締結し直しに時間がかかった」と回答した。

  • 上場準備時に契約書を探すのに時間がかかり困った経験のある人は多いようだ 資料:LegalForce

1件の契約書を探すために要した時間については、「1時間未満」とする回答が34.0%と最も多かった。一方で、18.0%が「1時間以上」と回答したほか、8.0%が「半日以上」、2.7%が「1日以上」と回答した。中には、「2から3日以上」とする回答も見られた。

  • 3割以上の人が契約書を探すために1時間以上を要している 資料:LegalForce

また、上場準備時の契約書の保管方法としては159人(53.0%)が「紙のみで保管」していたとのことだ。「紙の契約書をキャビネット・倉庫で保管し、PDF化してフォルダに保管」と回答した人は67人(22.3%)だ。

  • 半数以上の人が契約書を紙のみで保管していたと回答した 資料:LegalForce

契約書を管理するツールがあることを以前から知っていた人は。143人(47.7%)と半数近くに上った。また、上場準備において契約書を管理するツールを導入した人は47人(24.7%)だという。一方で、事前に契約書を管理するツールを導入しておけばよかったと回答した人は181人(60.3%)と半数を超える結果となった。

  • 過半数の人が「事前に契約書を管理するツールを入れておけばよかったと思う」と回答した 資料:LegalForce