Yahoo! JAPAN研究所は、6月28日、慶應義塾大学 SFC研究所 上席所員である大越 匡准教授(環境情報学部)と連携して測定した、ユーザーの検索キーワードなどの情報を基に「世の中の気分」の浮き沈みを推定する「全国ムード指数」を公開した。

同研究所は「情報技術のチカラで、日本をもっと便利に。」という考えのもと、2019年度に実証実験を行い、取得した検索データやセンサーデータ、調査アンケートデータを踏まえ、機械学習を活用して検索キーワードからムードを推定するAI「検索気分モデル」を作成したという。

同モデルを用いて分析を行うと、特定の検索キーワードとユーザーのムードには関係性があることや、「土日はムードが高くなり、(休日後の)月曜はムードが低くなる」「新型コロナによる緊急事態宣言が発令されるとムードが低くなる」、「新型コロナに関して、第一波、第二波と時間が経過するにつれて、ムードの低下具合が緩和されている(新型コロナに慣れつつあることが推測される)」ことなどがわかったという。

これまで「全国ムード指数」は一般公開していなかったが、より多くのユーザーにAIやデータを使ったテクノロジーの楽しみや将来の可能性を知ってもらうべく、「全国ムード指数」ページで週単位の傾向を公開するに至ったという。

両者の役割としては、AI「検索気分モデル」を共同で開発したほか、Yahoo! JAPAN研究所が、2019年度に実証実験を行い、モニターの検索データやセンサーデータ、調査アンケートデータを収集し、「全国ムード指数」ページの運用し、慶應義塾大学SFC研究所が、データマイニング(ビッグデータの中から有益な情報を抽出する技術)を行ったとのことだ。