米ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)は4月21日(現地時間)、マルチベンダーな無線アクセスネットワーク(RAN)環境の管理と自動化を支援するソリューション「HPE RAN Automation」を発表した。

同ソリューションは、HPEのOperation Support SystemおよびAI/機械学習(ML)テクノロジーを活用して、通信事業者によるマルチベンダーRANインフラストラクチャのゼロタッチ管理を支援するサービスとなる。O-RAN AllianceのService Management and Orchestration(SMO)アーキテクチャの原則に則っており、機能分割されたRANのインフラストラクチャからRAN ソフトウェアまで、同ソリューションでは全レイヤーのプロビジョニング、監視、運用までカバーする。

AI/MLによる全自動ライフサイクル管理では、異常検出、故障予測、ハードウェア層とソフトウェア層にわたる情報の関連付け、高度な分析の実行、適切なコンポーネントに取るべきアクション決定に有用なシグナルの送信などが行える。

また、欧州電気通信標準化機構(ESTI)仕様に準拠した異種ホスティング環境の管理機能では、サードパーティのRAN仮想分散ユニット(vDU)および仮想中央ユニット(vCU)のネットワーク機能のオンボードとデプロイ機能をオペレーター向けに提供する。

現在、デモ版およびトライアル版を、5Gサービスの提供を計画している一部のユーザ向けに提供しており、今後はパブリッククラウド、またはプライベートクラウド上でアズ・ア・サービスとして提供する予定だ。

同ソリューションの初期展開では、無線周波数(RF)を設定および最適化するモジュールが含まれる。同モジュールで、通信事業者が設定する特定のサービスやポリシーに従って、RFパラメータのプロビジョニングと運用を自動化することができる。