東京商工リサーチは11月12日、2021年1-10月の上場企業「早期・希望退職」実施状況を公開した。同社によると、2021年の上場企業の早期・希望退職者募集人数は10月31日までに72社、1万4505人に達したという。

10月末までに早期・希望退職者の募集が判明した上場企業72社のうち、業種別ではコロナ禍で通勤着や外出着を中心に、衣料品の販売不振が長引くアパレル・繊維製品が10社で最多となった。

募集人数(募集時点の人数が非開示の場合は応募人数を適用)は、日本たばこ産業がパートタイマー、子会社の従業員を合わせて計2950人で最多だった。これに、ホンダ(2000人)、KNT-CTHD(1376人)などが続き、1000人以上の募集企業は計5社に上ったという。 これは金融危機時の2001年の6社に次ぐ、20年ぶりの高水準とのこと。

大規模募集を実施しながら、応募人数を開示しない企業もある。ホンダ、パナソニック、近鉄グループHD(1000人未満)は募集・応募人数を開示資料で公表していない。

  • 2021年 主な上場企業 希望・早期退職者募集状況 資料:東京商工リサーチ