IDC Japanは10月27日、国内ビジネスアナリティクス(BA)/AIサービス市場予測を発表し、2020年の国内BAサービス市場規模は前年比10.6%増の6,997億円、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR)11.5%で成長し、2025年に1兆2,080億円に達すると予測した。

  • 国内ビジネスアナリティクスサービス市場 支出額予測: 2019年~2025年 (c)IDC

    国内ビジネスアナリティクスサービス市場 支出額予測: 2019年~2025年 (出典:IDC Japan)

BA向けビジネスサービス市場と、BA向けITサービス市場で構成される国内BAサービス市場は、2020年は両市場ともに国内サービス市場全体を大きく上回る高成長を遂げ、全体では前年比10.6%増の成長を遂げたという。

国内AIサービス市場は、2020年に前年比26.7%の成長を遂げ、売上額は583億円になったとIDCはみている。特にAI向けITサービス市場は、AIが組み込まれた領域特化型ソリューションの増加が成長を牽引。同市場は2020年~2025年のCAGR 31.8%で成長し、2025年には2,317億円になると同社は予測した。

ビジネスサービスでは、ビジネスコンサルティングにおいてアナリティクスの活用支援サービスが柱として位置づけられ、ITサービスでは、国内企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)/データ駆動型ビジネスへの取り組みの進展が、データ活用基盤の構築/運用に関わる案件の拡大をもたらしているという。

国内BAサービス市場、国内AIサービス市場はいずれも2020年にCOVID-19による影響を受けながらも二桁成長を遂げ、外部事業者によるDX支援サービスにおいて中核的なサービスとなりつつあるという。

IDC Japan ITサービス グループマネージャーの植村卓弥氏は、次のように述べている。「国内BA/AIサービス市場では、DX/データ駆動型ビジネスへの取り組み拡大によって部門横断/企業全体でのデータ活用支援に関わる案件が増加しており、2025年までの予測期間に渡り高成長が期待される。サービスベンダーは、データサイエンスとそのビジネス課題への適用、蓄積したアセットの領域特化型AIソリューションとしての展開といった循環を加速し、拡大する需要に対応することが重要である」