科学技術振興機構(JST)と駐日ポーランド共和国大使館は、国際的な活躍が期待される若手女性研究者を表彰する「羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)」を創設する、と17日発表した。日本の女性研究者の一層の活躍を推進することが目的で、30歳代の研究でノーベル化学賞と物理学賞の2賞を受賞したポーランド出身のマリー・キュリー博士の同国における名称を冠した。最優秀賞は1人で賞金50万円と副賞を、奨励賞2人に賞金25万円をそれぞれ授与する。

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    「羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)創設を広報するチラシの一部(JST提供)

この表彰事業の主催はJSTと駐日ポーランド共和国大使館、協賛は日本電子(JEOL)とポーランド科学アカデミー。対象は2022年4月1日時点で博士学位取得後5年程度までの女性研究者や博士後期課程の大学院生ら。科学技術に関連する幅広い研究分野を対象とし、出産などライフイベントによる研究活動休止期間も考慮されるという。

第1回の募集期間は10月1日から12月13日まで。自他薦で応募を受け付ける。選考は、免疫学が専門で新型コロナウイルス感染症の研究もしている岩崎明子・米イェール大学教授が委員長を務め、女性5人、男性4人の計9人で構成される選考委員会が書類と面接で行う。日時など詳細は未定だが来年春ごろに受賞者を発表し、表彰式も開く予定だ。

キュリー博士は31歳でポロニウムを、32歳でラジウムをそれぞれ発見した。その功績が認められて後に女性として初めてノーベル賞を受賞。男女を通じてただ一人物理学賞(夫のピエール・キュリー博士らと1903年)と化学賞(1911年)の2賞を受賞している。

JST は2019年にやはり女性研究者の活躍を推進する事業の一環として「輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)」を創設している。今回、20代後半から30代前半に結婚や出産のほかさまざまなライフイベントが想定され、同時に研究者としての活躍が最も期待されるこの時期の支援が必要として新たな賞を創設したという。

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