凸版印刷は12月23日、南カリフォルニア大学より、高精度の顔計測を可能とする装置「ライトステージ」を導入したと発表した。また同日、顔計測データをはじめとした、さまざまな人体情報データ活用に関する研究・用途開発を推進する「トッパンバーチャルヒューマンラボ」を設立した。

  • 凸版印刷が導入した「ライトステージ」

同ラボではライトステージによる顔計測以外にも、身体(筋骨格系)動作計測や、手足の形状計測など、人体に関するさまざまな計測を行い、高いセキュリティの下で適切な形に情報加工を実施するという。

同社は、ライトステージで計測できる肌の質感情報を生かし、化粧層の光学シミュレータなど、各種情報加工エンジンの開発を推進し、企業の同エンジンを用いたサービスの開発を支援する。また、高精細顔画像の撮影および3DCGへの加工の事業も展開する予定。同ラボで撮影から加工まですべての工程が一気通貫で完結し、作成したデータは同社が独自開発したビューワにより、Web上で見られるほか、今後はスマホでも閲覧可能なアプリを開発する予定とのこと。

  • 「人体情報プラットフォーム」イメージ図

また、APIを介して必要な機能や情報を提供することで、企業が人体情報を用いた多岐にわたる事業開発を行うことを支援する「人体情報プラットフォーム」の構築も目指す。 同プラットフォームは、「ライトステージ」を活用した顔画像計測以外にも、さまざまな人体情報の入力方法を拡充することで、人体情報データベースを拡大させるとともに、化粧シミュレータやフォトリアルアバター制作のような情報加工エンジンの開発によって、企業・個人に情報を提供していく方針だ。