ジャストシステムは、リスティング広告の運用業務を支援するクラウドAIサービス「Listing Auto-Flight(リスティング オートフライト)」を、11月1日より広告代理店向けに提供を開始した。価格は月額50万円(税別)から。

新たに開発した「桐壺」は、同社が連綿と開発を続けてきた日本語入力システム「ATOK」で培った自然言語処理技術や、広告運用成果を最大化するための統計処理技術等の技術を活用して誕生したもので、今回クラウドAIサービスとした開始した「Listing Auto-Flight」では、「桐壺」がリスティング広告の効果測定から改善プランの立案、その実行といった全運用プロセスを支援し、運用業務にかかる負担を軽減する。 現在、Webプロモーションにリスティング広告は欠かせない施策のひとつとなっているが、効果測定から大量の入稿用キーワード、広告を作成、入札条件の調整とかなりの労力と時間を要する。"人海戦術"で対応せざるを得ない作業が多く効率化が課題となっていた。「Listing Auto-Flight」では、これまで手作業で行っていたリスティング広告の運用状況に対する把握と解析を「桐壺」が代行。KPIや運用実績をわかりやすくグラフ表示、発見した課題を分析して導き出した最適な改善プランを提示、従来かかっていた手間や時間を大幅に軽減し、効率的な運用が可能になる。

ボタンを押すだけで類語や共起語を多数表示する「ワードエクスパンド」機能、瞬時に語群を分類して掛け合わせに最適な言葉を判断できる「キーワードクラスター」機能などATOKさながら、思いもよらなかった語彙を発見することができ効果的なキーワード選定を行える。入札単価などを試算できる「キーワードシミュレータ」機能、重複チェックの機能とより有効な入稿用キーワードをすばやく作成できる。作成した入稿用キーワードは、Google広告やYahoo!プロモーション広告にそのまま送信できるため、現場担当者の作業ステップの軽減にも役立つだろう。

また、興味深いのはランディングページ(LP)を解析して広告文のドラフトを自動生成する機能。ユーザーが広告文の編集を行う際には、LPから学習した内容とWeb広告の傾向など蓄積したデータベースから最適な言葉を選び出し、後続文や言い換えの提案をリアルタイムに提示する。文章作成に頭を悩ませる時間は意外に多くないだろうか?適切な言葉で魅力的な広告文の作成が容易に行えるようになることは心強い機能になる。加えて、ABテスト実施中においても「桐壺」が日々確認を行い、双方の状況を時系列でわかりやすくグラフ表示。ABテストの結果が出たタイミングでメール通知してくれるので、頻繁な確認作業から解放されるという。