MM総研は6月20日、国内MVNO市場の2018年3月末実績を発表した。独自サービス型SIMの回線契約数は1082.8万回線となり、前年比33.7%増を記録した。
18年3月末時点の携帯電話(3GおよびLTE)契約数は1億6,870.5万回線だった。携帯電話(3GおよびLTE)市場全体から見ると、独自サービス型SIMの回線契約数は構成比で6.4%となり、17年3月末の5.0%から1.4ポイント増加した。16年3月末から17年3月末にかけては1.6ポイント増加しており、同社は「成長は鈍化した」と分析している。
その要因として、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクといった大手キャリアによるサブブランドの攻勢が挙げられている。ただし、IoT用途の需要が19年度以降に本格期を迎えると見られることから、シェアの拡大が期待されるという。
事業者シェアは、楽天モバイルなどを提供する楽天が第1位を獲得した。第2位以降は、インターネットイニシアティブ、NTTコミュニケーションズ、UQコミュニケーションズ、ケイ・オプティコムとなっている。
今回初めて楽天がシェア1位を獲得したが、2017年11月にプラスワン・マーケティングが提供するFREETEL SIMなどの通信サービスの事業継承を受けたことで、回線数が増加した。
インターネットイニシアティブやNTTコミュニケーションズはMVNEとして数十万規模の回線を提供しており、自社ブランドのシェアは楽天の後塵を拝したが、「MVNE事業を含めたトータルシェアで見た場合、依然として市場における優位性は高い」と、MM総研では見ている。