国際宇宙ステーション(ISS)に約5カ月半(168日)滞在した日本人宇宙飛行士の金井宣茂さんが、日本時間3日午後9時39分(カザフスタン時間同日午後6時39分)、ロシアのソユーズ宇宙船で中央アジア・カザフスタンの草原に帰還した。金井さんは日本人宇宙飛行士としては12人目だが宇宙ステーションでの長期滞在は7人目。滞在中ISSの運用に関わる任務や科学実験などをこなした。

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    画像1 無事地球に帰還した金井宣茂飛行士(提供・NASA/ NASA Television)

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    画像2 国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」内の金井飛行士(4月26日)(提供・NASA/JAXA) ン

米航空宇宙局(NASA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、金井さんは日本時間午後3時ごろ、ロシアのアントン・シュカプレロフ飛行士、NASAのスコット・ティングル飛行士と一緒にソユーズ宇宙船に乗り込んだ。その後宇宙船は同午後6時すぎにステーションを離脱、大気圏に突入後、パラシュートで草原に着陸した。NASAテレビによると、金井さんは帰還直後にもかかわらずカメラの前で笑顔で手を振り、報道陣の質問に「着陸の様子はジェットコースターみたいだった」などと元気に話していた。

金井さんは海上自衛隊の医師出身で、今回が初飛行だった。宇宙に長期滞在中、創薬に役立つ可能性があるタンパク質の結晶を作ったり、無重力環境が生物に与える影響を調べるマウスの飼育実験などを行った。2月には、日本人飛行士としては4人目となる船外活動を行い、4月には地球から物資を運んできた米国の無人補給機をロボットアームで見事にキャッチした。

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