電通国際情報サービス(ISID)のオープンイノベーションラボ(以下、イノラボ)とシビラは3月6日、 欧州原子核研究機構(CERN)のR&D拠点アイデアスクエア、同オープンラボと共同で、量子コンピュータ環境下におけるブロックチェーンの利活用など、未来の情報処理に関する諸課題について、有識者が領域横断で議論するための会議体「Table Unstable(以下、TU)」を立ち上げることで合意したことを発表した。

昨今、トランザクション処理に第三者が介在しない「トークン経済圏」が広がりをみせており、コンピュータに求められるデータ処理量は増加の一途を辿っている。他方、既存のコンピュータの限界を超えた情報処理が可能とされる量子コンピュータ への関心が高まっており、「量子暗号」や「セキュアクラウド量子コンピューティング」等のセキュリティ技術にも注目が集まっている。

イノラボとシビラは、複数のブロックチェーンを相互連携させることでプライベート型ブロックチェーンのデータ真正性を担保する仕組みなど、複数ブロックチェーンによって相乗効果を生み出す仕組み(=PoP)について、共同研究を進めている。

その成果を踏まえ、ブロックチェーン技術と量子技術を組み合わせることで、量子コンピュータ環境下における情報セキュリティを強化しうるものと考え、量子力学の分野で世界最先端の研究が行われている CERN の研究者や国内有識者らと意見交換を重ねてきた。

今般、この活動の枠組みをさらに広げ、実用に向けた議論を領域横断で加速させるため、TUを組成することに合意したということだ。

TUのコアメンバーには、CERN、イノラボ、シビラの研究者のほか、京都大学の藤井啓祐准教授、筑波大学の落合陽一准教授らが参画し、国内外の企業や学術団体、研究機関からの参加者を交えた議論の過程や成果を広く公表していくとしている。

同活動の第一弾として4月27日、スイス・ジュネーブにおいて、在欧量子力学者・量子コンピュータ研究者を主な対象とする国際ワークショップを開催する。