2018年1月17日から1月19日まで、東京・台場の東京ビッグサイトにて開催されている「第2回 ロボデックス」においてヤマハは、「ロボティクスが創造する未来へ」というテーマで、産業用の無人ヘリコプターや、電動観測艇などの展示を行っている。

ヤマハ発動機のロボティクス事業部 FA統括部営業部長の山田氏は同社のブースを、「ヤマハだからこそできる、インドア、およびアウトドアのロボティクスによるソリューションを提案するもの」と説明する。

  • ヤマハ ロボデックス

    ヤマハ展示ブースの様子

インドアのロボティクスとはつまり、FA(Factory Automation)のこと。「同社がこれまで培ってきたFAの技術、今後、アウトドアにも広げていくことで、より多くの業務を自動化するトータルソリューションとして提案したい」と同氏。

一方のアウトドアのロボティクスとして、代表的なものは、産業用無人ヘリコプターだ。無人ヘリコプターによる農薬散布はこれまで長い期間実施されてきているが、今回展示されている「FAZER R G2」は、最大90kmの遠隔地、高度2800mの標高への飛行を実現するほか、積載重量も向上している。なお今後は、そのノウハウをもとに、ドローンを用いたより高度な散布品質の実現を目指すという。

  • 産業用無人ヘリコプター

    産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2」

  • 産業用マルチローター

    産業用マルチローター「YMR-01」

同社のこのアウトドアのロボティクスの取り組みは、「空」だけにとどまらず、「海」「陸」へと広がる。ブースには、ダムに堆積している砂の量を観測するための自律型無人小型電動観測艇「BREEZE10」や、3Dマップの点群情報を元に、LiDARの情報で位置を把握し、障害物を避けて走行する無人運転オンロード車両「YG-M」なども展示されている。

  • 自動型無人小型電動観測艇

    自律型無人小型電動観測艇「BREEZE10」

  • 無人運転オンロード車両

    無人運転オンロード車両「YG-M」

さらに、開発途中の無人運転オフロード車両「VIKING AS-X1」も展示。同車はYG-Mと異なり、未補正路の完全自動運転を目指すもので、現在は産官学の研究用途に提供中であるという。

  • 無人運転オフロード車両

    無人運転オフロード車両「VIKING AS-X1」

同ブースではそのほか、遠隔から生産現場で発生したトラブルの原因特定と対策を行うことができる、「FA遠隔管理システムパッケージ」などの展示も行われている。

  • FA遠隔管理システムパッケージ

    工場IoTの基盤となる「FA遠隔管理システムパッケージ」