日立システムズは27日、声から心の健康状態の変化を捉え、うつ病をはじめとするメンタル疾患の予防や未病の早期発見に役立つクラウド型のサービス「音声こころ分析サービス」の販売を開始した。月額費用は、1IDあたり300円~(100IDから導入可能。別途、初期費用が必要)。

「音声こころ分析サービス」の利用環境イメージ

「音声こころ分析サービス」は、スマートフォンや固定電話、携帯電話などから録音した音声データから声帯の変化(不随意反応) を分析して「心の健康状態」を数値化し、約15秒で分析結果を PCやスマートフォンに表示し、利用者に"こころの不調"の自覚と早期対策を促すというもの。

分析結果は利用者本人だけでなく、管理者も参照できるため、メンタル疾患者およびその予兆が見られる利用者の早期発見を支援し、メンタルヘルス対策にも寄与するという。

スマートフォンで利用する場合は、アプリをダウンロードしてユーザ ーID とパスワードさえ入力すれば、すぐに利用を開始できる。一方、医療機関が導入した場合、医師は診察や問診で得た情報以外に、患者の心の健康状態を数値化された情報として得られるようになるほか、前回の診察からの傾向を把握する補助的な支援ツールとしても活用でき、遠隔医療の分野での活用も期待されるという。

スマートフォン画面イメージ(利用者向け)

なお、同サービスは、販売開始に先立ち、神奈川県で試行導入されたほか、さまざまな民間企業でも実証実験がなされている。利用者のアンケートから「毎日実施す ることによって健康に対する意識や行動に変化が生じたことを自覚した」といった回答を得たほか、日頃からお互いの心の状態を気軽に伝えあうことによってコミュニケーションが活性化されたといった声も挙がっているということだ。

分析結果画面イメージ(利用者向け)

また、「音声こころ分析サービス」は、6月28日~30日に東京国際フォーラムで開催される「ヒューマンキャピタル 2017」に出展される予定となっている。小間番号は161。